受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

期待値で根元事象で計算すると上手くいく問題
ちょっとFF13にはまりすぎて、久しぶりに数学の記事を書くことにするか。


今回は確率の期待値の計算の仕方について、根元事象で計算すると上手くいく場合があるのを一緒にお勉強したい思います。


問題は立教大学2008年からの出題です。


[問題]
090112m1.jpg

袋の中に、赤2個、白3個のさいころが入っている。この袋の中からさいころを取り出して投げ、出た目を調べる。赤いさいころのときは出た目を2倍したものを得点とし、白いさいころのときは出た目がそのまま得点であるとする。このとき、次の(i)~(iv)に答えよ。

(i)1個を取り出して投げるとき、そのさいころが赤で、出た目が1または2である確率を求めよ。

(ii)1個を取り出して投げるとき、得点の期待値を求めよ。

(iii)同時に2個のさいころを取り出すとき、2個のさいころが、ともに赤である確率p,赤と白である確率q,ともに白である確率rをそれぞれ求めよ。

(iv)同時に2個のさいころを取り出して投げるとき、得点の和の期待値を求めよ。



[解答と解説]
(i)
090112m2.jpg

まず赤の目を取り出す確率が2/5

その取り出したさいころを振って出た目が1または2になる確率は2/6

だから求める確率は

2/5×2/6=2/15

これは大丈夫やな。


(ii)
090112m3.jpg

さあて、期待値を求めるか。

まず1点になるのは赤は出た目の2倍で白はそのままやったから白の目が1の時でその確率は白い目を取り出すのは3/5やから

3/5×1/6=1/10

2点になるのは白の目が2の時と赤の目が1の時だから

2/5×1/6+3/5×1/6=5/30=1/6

3点になるのは白の目が3の時で

3/5×1/6=1/10



って12点までやるころには

090112m4.jpg

こういう何らかのパイプの中に入ることになります。


どういう意味やねん!


まあちょっと根気あれば出来るけど、(iv)みたいにさいころが2個になってくるとこのやり方ではめちゃめちゃ大変やねんな。

そこで今日覚えて欲しいのが

090112m5.jpg

得点ごとに確率を出すのではなく、根元事象で期待値を求める!

です。

根元事象とはそれ以上細かく分けられない事象のことやったな。



090112m6.jpg

実際にやってみるとこの問題では、kを1から6までの自然数として

赤のさいころを取り出してkの目が出る事象

白のさいころを取り出してkの目が出る事象

が根元事象で確率と得点は

赤のさいころを取り出してkの目が出る事象は

確率…2/5×1/6
得点…2k

白のさいころを取り出してkの目が出る事象は

確率…3/5×1/6
得点…k

と簡単にわかって期待値も

Σ(k=1~6)2/5×1/6×2k+Σ(k=1~6)3/5×1/6×k
=7/(5・6)・Σ(k=1~6)k
=7/(5・6)・(6・7)/2
=49/10

と簡単なΣ計算で出てきます。


こうやって根元事象ごとに確率と得点を計算して期待値を求めると、かなり簡単になる場合があるのでこれを一つの選択肢に入れておいてください。


(iii)
090112m7.jpg

確率やから赤いさいころ2個とか白いさいころ3個は別々のさいころと考えなあかんかって
さいころを2個取り出す方法は5C2通り
2個とも赤である方法は2C2通り

よってp=2C2/5C2=1/10


さいころを2個取り出す方法は5C2通り
1個か赤、1個か白の取り出し方は2C1・3C1通り

よってq=2C1・3C1/5C2=3/5


さいころを2個取り出す方法は5C2通り
2個とも白の取り出し方は3C2通り

よってr=3C2/5C2=3/10

(iv)この期待値の計算を普通にやれば、かなりややこしいけど根元事象で計算すればただのΣ計算になります。

赤いさいころが2個で出て、kの目とlの目が出たとき

確率はp×1/36、得点は2k+2l


赤いさいころと白いさいころが1個ずつ、赤のkの目と、白のlの目が出たとき

確率はq×1/36、得点は2k+l


白いさいころが2個ずつ、kの目とlの目が出たとき

確率はr×1/36、得点はk+l

よって期待値は

Σ(k=1~6)Σ(l=1~6){p×1/36・(2k+2l)+q×1/36・(2k+l)+r×1/36・(k+l)}
=1/(10・36)・Σ(k=1~6)Σ(l=1~6)(17k+11l)
=1/(10・36)・Σ(k=1~6)(16・6k+11・1/2・6・7)
=1/(10・36)・(17・6・1/2・6・7+11・1/2・6・7・6)
=49/5


でもこれはさいころ1個当たりの期待値が(ii)から49/10やったから2個では49/10+49/10=49/5って計算せんでもすぐにわかるねんけどな。

高校数学の公式や問題の解説




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必要条件を出して条件を絞る、またはそれが十分条件であることを示す流れの解法
今回は、必要条件で条件を絞ったら、甘い空間がひろがる話をしたいと思います。


まずこんな問題があったとします。
091103_m1.jpg

f(x)=x^2-2ax+2a+2
g(x)=x^2-(2a-3)x-6aとする。
どんなxに対しても「f(x)>0またはg(x)>0」が成り立つようなaの値の範囲を求めよ。




それで解いてこうとするとまず

091103_m2.jpg

g(x)=(x-2a)(x+3)
と因数分解出来るから
g(x)≦0になる範囲でf(x)>0を示したら良さそうと言う見通しを立てて、結局は二次関数f(x)の解の配置問題になってきて、使いそうな値を調べておくと

f(x)=(x-a)^2-a^2+a+2
軸:x=a
f(2a)=2a+2
f(-3)=8a+11
f(x)=0の判別式をDとすると
D/4=a^2-2a-2

ってなります。

それで2aと-3は大小関係がわからんから、まずこれで場合わけしてそれで、その範囲でf(x)>0になるように軸の位置で場合わけしたらええってことになりそうですね。

ここまでよくある流れやな。
さあて場合わけするか。

091103_m3.jpg

(i)2a<-3⇔a<-3/2の時
g(x)>0⇔x<3a,-3<x

2a≦x≦-3でf(x)>0になればよいから

軸:x=a<2aで、f(2a)>0
または
軸:2a≦a≦-3で,D<0


(ii)2a>-3⇔a>-1の時



ってやると二時間後

091103_m4.jpg

公園で太陽の子になって静止してることになります。
自分では太陽を抱きかかえてるつもりやねんけど、周りから見たらちょっと近づいたらあかんよ系になってる状態です。

こんなことなったらもう手遅れです。


そんなことならんようにするには、よくあるのが

「必要条件によって条件を絞る」

ことやねん。

「必要条件によって条件を絞る」

もっかい言うとこか?

「必要条件によって条件を絞る」


それでどうするかと言うと、

ある範囲で成り立つ

とこれば

その範囲のある点でも成りたつ

のが必要やからそれを調べてみるねん。


これで求まる条件はあくまで必要条件で、答えではないけどこれは満たさなければなりません。


今回の場合、すべての実数xでf(x)>0,g(x)>0が成り立つようなaを求めなあかんねんけど、x=2aとx=-3でも成り立つはずやん。

なんでx=2aとx=-3を選んだかと言うとg(2a)=g(-3)=0やから、f(2a)>0,f(-3)>0にならなあかんからやねんな。

だからx=2aとx=-3でf(x)>0が必要なわけやな。

これによって出てくる条件は答ではないねんけど、

その条件は満たさなければならないねん。


f(2a)>0かつf(-a)>0

2a+2>0かつ8a+11>0

a>-1かつa>-8/11

a>-1

でa>-1が必要です。

a>-1が別に答えではないねんけど、a>-1まで条件を絞ることが出来たら

-3<-2<2a

だから-3と2aの大小関係もわかるわけや。


これで大幅に場合分けが減るねんな。


と言うことは後は軸x=aが-3≦x≦2aに入るか、右にあるか左にあるかで場合わけしたらよくて

-3≦a≦2aの時つまり0≦aのときと

2a≦aの時つまり-1<a≦0のときを調べたらええねん。

a≦-3はありえへんからふたつだけですわ。



だから解答は

091103_m5.jpg

091103_m6.jpg

こうなります。

後は写真見といてください。


こうやって、必要条件で条件を絞ったり、または出てきた条件が十分条件であると示したりするような流れの解答が有効なことがものすごく多くて入試問題でも出まくります。

一見、意図がわからないことが多いねんけど、これは必要条件で条件を絞ってるなってわかってこれたらなあって思います。

そしたら必要条件で条件を絞ってたり、出てきた必要条件が十分条件になってるとか言うような流れを使った問題の解答を適当に紹介しとこか。

整数問題、東京大学2006年度理系前期第四問の解説

行列の問題、慶應大学2009年度理工学部B1の解説

一次変換の問題、大阪大学2009年度理系第2問の解説

三角関数の図形問題、京都大学2009年度理系甲第2問の解説

整数問題と不等式の問題、一橋大学2008年度前期数学の第1問の解説

整数問題と極限値の応用問題、東京工業大学2008年度前期第2問の解説

二次不等式の問題

高校数学の公式や問題の解説




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重複組み合わせの説明と使い方
だいぶん、鼻をかんだティッシュを筆箱に溜ってきたところで重複組み合わせについて説明しとこか。


まずはこういう問題があったしよう。

[問題]
りんごとみかんと桃の三種類から7個の果物を買う方法は何通りあるか。
ただし、含まれない果物があってよい。


[解答と解説]
これは普通に考えれば、おばはんどもがうへ~ってベタベタに触りまくって選んでる光景が浮かびますが足して7になる自然数の組み合わせは

(0,0,7),(0,1,6),(0,2,5),(0,3,4),
(1,1,5),(1,2,4),(1,3,3),(2,2,3)
の8つで
(0,0,7),(1,1,5),(1,3,3),(2,2,3)
は順番の見分けをつけると、それぞれ3通りで計4×3=12通り

(0,1,6),(0,2,5),(0,3,4),(1,2,4)
は順番の見分けをつけると3!=6通りだから計4×6=24通り

よって
12+24=36通り

と、何とか求まるには求まるけど数字が大きくなってきたら大変やねんな。


そこで少し考え方をかえて、

○○○○○○○

って7個のボールを並べて、棒を3から1引いた2本用意してこれらの間と端に入れるねん。

例えば

○○○|○○|○

と入れたとすると、一番左の○三個をりんこ三個と考えて、真ん中の○2個をみかん二個と解釈して、右の○一個を桃一個とするねん。


|○○|○○○○○

こうやって端に棒がくると、りんごを0個と考えるねん。

○○○||○○○○

こういう棒が並ぶ場合はみかんが0個な。


だから、りんごとみかんと桃の三種類から7個の果物を買う方法は○は7個と|は3-1=2個であわせると9個やけど9個の場所に○7個の場所を選ぶ方法を考えたらよくて

9C7=36

で求まるねん。


一般的には

091015m1.jpg

異なるn個のものから重複を許してr個とる組み合わせは
棒をn-1個用意してn+r-1個の場所からn個選ぶ方法を考えて
n+r-1Cr
で計算出来るってことやな。

これを
nHr
と書くねん。

nHr=(n+r-1)Cr

まあこのnHrと言う記号や計算の仕方も覚えといたらええに決まってるねんけど、棒をn-1個用意してn+r-1個の場所からr個選ぶ考え方を図と一緒に覚える方が大切かな。

いっつも覚えるって言うのはこういう考え方や図とかを覚えて欲しいってことやねんな。


それで重複組み合わせは次のような問題でもよく使うねん。



[問題]
x,y,zを0以上の整数とする。
x+y+z=n
となる(x,y,z)の解の個数を求めよ。


[解答と解説]
一見、余り場合の数の問題に見えにくいけど、これはさっきのりんごとみかんと桃からn個選ぶ方法とまったく同じやねん。

りんごをx個、みかんをy個、桃をz個とするとx+y+z=nの時、(x,y,z)は何通りあるかってことですやん。


だから3個の異なるものから重複を許してn個選ぶ方法で

3Hn

でオッケーやねん。


さらにこの問題をちょっと応用させて


[問題]
x,y,zを自然数とする。
x+y+z=n
となる(x,y,z)の解の個数を求めよ。
(n≧3)

[解答と解説]
x,y,zは自然数で1以上やから、そのまま公式は使えんわけや。
こういう時は
X=x-1,Y=y-1,Z=z-1とおくと、X,Y,Zは0以上の整数で

x+y+z=n

X+1+Y+1+Z+1=n

X+Y+Z=n-3

で(X,Y,Z)が決まれば(x,y,z)も1通りに決まるから、(X,Y,Z)の個数を求めたらよくて

3H(n-3)

で出来るねんな。


こうやって、文字を置き換えると0以上に出来る技術は整数問題で使ったりするから、これも覚えとったってくれ。
参照→整数問題、ab+1≦abc≦ab+bc+ca+1(c<b<a、a,b,cは自然数)の時のa,b,cは?



最後にこういう問題も重複組み合わせを使えば簡単に計算出来るって言うのを紹介しときますわ。

[問題]
xyz=540
を満たす自然数x,y,zの組は何通りあるか


[解答と解説]
そらまあ素因数分解するんやろな。
540=2^2・3^3・5
で2が2個、3が3個、5が1個でx,y,zにどうやって分配していくかやな。

これも
xyz=210
なら
210=2・3・5・7
で2はx,y,zのどれかに入れる3通り,3も3通り、5も、7も3通りで3^4=81通りと言うように全部違う素数が1個ずつなら簡単に解けるけど、540は2が2個あったり、3が3個あったりで難しいわけやな。

まず2の2個と3の3個を別々のものとして入れてから、区別を無くすとか考えたらそらもう恐ろしい計算やな。

ここで重複組み合わせを使って、2の2個をx,y,zに入れる方法はx,y,zの3個から重複を許して2個選ぶ方法で
3H2=4C2=6通り

3の3個をx,y,zに入れる方法はx,y,zの3個から重複を許して3個選ぶ方法で
3H3=5C3=10通り

5の1個をx,y,zに入れる方法は3通り。

よって

6・10・3=180通り


重複組み合わせみたいに、観点をかえて数えると凄い計算が楽になったりするねんな。
場合の数ではよくあることや。

この問題のように


n個の異なる箱があって、区別のない赤玉をa個、白玉をb個、青玉をc個入れる方法は

赤玉の入れ方はnHa、白玉はnHb,青玉はnHcだから
nHa・nHb・nHc通り

って言うように、重複組み合わせの積で求められる問題もあるからこれもチェックしといたってくれ。

なかなか思いつかんもんやからな。
覚えてると覚えてないで閃き度が違うってことですわ。

高校数学の公式や問題の解説




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東京で数学と物理の講師やってます

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