受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

漸化式と極限の問題、東京大学2006年度理系第5問の解説
今日の天気は、あれやったな


東京大学2006年度理系第5問の解説


[問題]
090731_m1.jpg

a_1=1/2とし、数列{a_n}を漸化式
a_(n+1)=a_n/(1+a_n)^2 (n=1,2,3,…)
によって定める。このとき、以下の問いに答えよ。

(1)各n=1,2,3,…に対しb_n=1/a_nとおく。n>1のとき、b_n>2nとなることを示せ。

(2)lim(n→∞)(a_1+a_2+…+a_n)/nを求めよ。

(3)limn(n→∞)na_nを求めよ。


[解答と解説]
(1)
090731_m2.jpg

具体的にb_nが求められないこういう類の問題はたいがい数学的帰納法やな。

n>1ということはn≧2やからnが2以上でb_n>2nが成り立つことを数学的帰納法によって示したらよくて

(i)n=2の時
b_2=1/a_2=(1+a_1)^2/a_1=9/2>4
よってn=2の時、成立。

(ii)n=kの時、b_k>2kと仮定すると
b_(k+1)=1/a_(k+1)=(1+a_k)^2/a_k
=b_k+2+1/b_k
>b_k+2
>2k+2=2(k+1)

よってn=k+1の時も成立
(i)(ii)よりn>1のすべての自然数についてb_n>2nが成立


(2)
090731_m3.jpg

きっと(1)を使うんやろな。
b_1=2やからb_n≧2nで

Σ(k=1~n)a_k/n
=1/n・Σ(k=1~n)1/b_k
≦1/n・Σ(k=1~n)1/(2k)
=1/(2n)・Σ(k=1~n)1/k

ってなるからΣ(k=1~n)1/kの部分はk-1≦x≦kの範囲で1/k≦1/xだから、積分して
∫(k-1,k)1/kdx≦∫(k-1,k)(1/x)dx

1/k≦∫(k-1,k)(1/x)dx
からΣ(k=1~n)1/kはy=1/xの関数を積分してlog(n)とかで抑えられることが使われることがよくあって     、
(log(n))/n→0(n→∞)
ってことに注意すると、挟みうちで0と言えそうだから、
1/b_k>0にも注意して

0<1/n・Σ(k=1~n)1/b_k
≦1/(2n)・Σ(k=1~n)1/k
≦1/(2n)・(Σ(k=2~n)∫(k-1,k)(1/x)dx+1)
=1/(2n)・(∫(1,n)(1/x)dx+1)
=1/(2n)・([log(x)](1,n)+1)
=1/(2n)・(log(n)+1)→0(n→∞)

だから
lim(n→∞)Σ(k=1~n)a_k/n
=lim(n→∞)1/n・Σ(k=1~n)1/b_k
=0

この
1/(2n)・Σ(k=1~n)1/k
≦1/(2n)・(Σ(k=2~n)∫(k-1,k)(1/x)dx+1)
のとこは何回かやったことあるかもしれんけど

1/(2n)・Σ(k=1~n)1/k
≦1/(2n)・(Σ(k=1~n)∫(k-1,k)(1/x)dx)
=1/(2n)・(∫(0,n)(1/x)dx)

とやってしまうと、積分できなくなるから、k=1だけ別に足すのがコツやねんな。

(3)
090731_m4.jpg

(2)まではやったことあるような感じやけど、(3)はちょっと難しい。
でも(1),(2)はおそらく利用するはずやからな。
(2)の極限が(3)とまったく関係無いことはあまり無いと思う。

きっと誘導になってるはず。

考えられるのはΣ(k=1~n)a_kが変形出来るんではないか?ってことやな。

(1)でb_nを導入したからにはb_nを使って表せるかもしれん。
いや、ここで使わないとb_nを導入した意味が余りないから、きっと使うはず。

Σ(k=1~n)a_k=Σ(k=1~n)1/b_k

確か
b_(n+1)=b_n+2+1/b_n

と言う式やったから,1/b_nが出てきてるから

Σ(k=1~n)1/b_k
=Σ(k=1~n)(b_(k+1)-b_k-2)

これは階差数列の和になってるから計算出来て

Σ(k=1~n)(b_(k+1)-b_k-2)
=b_(n+1)-b_1-2n

と言うことは

Σ(k=1~n)a_k=b_(n+1)-b_1-2n

と見事に和がb_nで表せて

lim(n→∞)1/n・Σ(k=1~n)a_k=0

lim(n→∞)1/n・(b_(n+1)-b_1-2n)=0

lim(n→∞)b_(n+1)/n=2

と言うことは、b_n/n=1/(na_n)だから、もうこれで形が出来てるから

lim(n→∞)na_n=lim(n→∞)n/b_n
=lim(n→∞)1/(((n-1)/n)・(b_n/(n-1)))=1/2

ちょっと思いつきにくいけどな。
でも(1),(2)の誘導を使おうとすると、思いつきやすいと思う。

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整数問題、東京大学2006年度理系前期第四問の解説
ちょっとハイパフォーマンススヌーピー持ってきて。

また狂いだしたか。

東京大学2006年度理系第4問の解説

[問題]
090729_m1.jpg

次の条件を満たす組(x,y,z)を考える。
条件(A):x,y,zは正の整数でx^2+y^2+z^2=xyzおよびx≦y≦zを満たす
以下の問いに答えよ。
(1)条件(A)を、満たす組(x,y,z)で,y≦3となるものをすべて求めよ。
(2)組(a,b,c)が条件(A)を満たすとする。
このとき、組(b,c,z)が条件(A)を満たすようなzが存在することを示せ。
(3)条件(A)を見たす組(x,y,z)は無数に存在することを示せ。


[解答と解説]
(1)
090729_m2.jpg

y≦3やから
(x,y)=(1,1),(1,2),(1,3),(2,2),(2,3),(3,3)
しかないから全部代入してzが整数になるのを調べても全然ええしすぐに出来るんですが、一応定石的には必要条件によって絞るのがコツで

x^2+y^2+z^2=xyz

z^2+xyz+x^2+y^2=0
でzの二次方程式とみて判別式Dが0以上であることが当然必要で
D=x^2y^2-4(x^2+y^2)≧0

x^2y^2≧4(x^2+y^2)

またx≦yからx^2+y^2≧2x^2だから

x^2y^2≧4(x^2+y^2)≧8x^2

x^2y^2≧8x^2

y^2≧8
でyは正の整数だからy≧3でy≦3とあわせてy=3ときまります。

y=3を再び判別式に代入して
D=9x^2-4(x^2+9)≧0

5x^2≧36
xは正の整数だからx≧3でx≦y=3とあわせてx=3ときまります。

だから(x,y)=(3,3)で代入して
z^2-9z+18=0

(z-3)(z-6)=
よりz=3,6
よって(x,y,z)=(3,3,3),(3,3,6)


(2)
090729_m3.jpg

a^2+b^2+c^2=abc(a≦b≦c)…①
が成り立ってて
b^2+c^2+z^2=bcz(b≦c≦z)…②
が成り立っているとすると
①-②から(z-a)(z+a-bc)=0
よってz=-a+bc
としたら、
a^2+b^2+c^2=abc

b^2+c^2+z^2=bcz
は成り立つから後はb≦c≦zが成り立てばオッケーで
z-c=-a+bc-c=c(b-1)-a
b≧3から
z-c=c(b-1)-a≧2c-a≧2a-a=a>0
よってb≦c≦zも成り立ってるから②も成り立ってることがわかります。

(z-a)(z+a-bc)=0
でz=aはどないなるん?思いますが、z=aとすれば上手くいかないみたいで
(z-a)(z+a-bc)=0の式が成り立つようにzの値を決めたらええわけやからz=-a+bcとすればこの式は成り立つし②も満たすからオッケーなことになります。

(3)
090729_m4.jpg

色々示し方あると思いますが、背理法でやってみました。

まずは(A)を満たす(x,y,z)が存在することを示します。
これは(1)から(A)を満たす(x,y,z)は存在すると言えてます。

(A)を満たす(x,y,z)の組が有限個だと仮定すると、さっき書いたように(A)を満たす(x,y,z)は1個以上は存在してるからそのうちzが最大なものを(d,e,f)とでもして、(2)からg=-d+efとすればg>fで(e,f,g)は(A)を満たしてfが(A)を満たす(x,y,z)のうちzが最大であることに矛盾します。

なんか大学の数学でこんな感じの証明が多いような気がします。

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座標平面の問題、東京大学2006年理系前期の第三問の解説
みんなでバスの中でゆで卵だけ食べよか。

東京大学2006年度理系第三問の解説


[問題]
090725_m1.jpg
Oを原点とする座標平面上に、y軸上の点P(0,p)と、直線m:y=(tanθ)xが与えられている。ここで,p>1,0<θ<π/2とする。
いま、傾きがαの直線lを対称軸とする対称移動を行うと、原点Oは直線y=1上の、第一象限の点Qに移り、y軸上の点Pは直線m上の、第一象限の点Rに移った。

(1)このとき、tanθをαとpで表せ。

(2)次の条件を満たす点Pが存在することを示し、そのときのpの値を求めよ。
条件:どのようなθ(0<θ<π/2)に対しても、原点を通り直線lに垂直な直線は
y=(tanθ/3)xとなる。


[解答と解説]
(1)
090725_m2.jpg

一般的にある直線nについてある点Aを対称移動させた点がBなら、

線分ABの中点が直線n上

直線nの⊥直線AB


の二つを式にしたら良かったと言うことは、それも今は良い思い出な式ですね。


と言うことで直線lは傾きαやからbを使って
y=αx+b
とおけて点Qは直線y=1上で第一象限やから(q,1)(q>0)とおけて、
点Rは直線m上で第一象限やから(r,(tanθ)r)(r>0)とおけて、

(1+0)/2=α(q+0)/2+b…①
α・(1-0)/(q-0)=-1…②
(p+tanθr)/2=α(0+r)/2+b…③
(tanθr-p)/(r-0)・α=-1…④

この四つの式がたって、後は普通に文字を消去していったらええわけですわ。

まあややこしいだけやな。

でも、その東大のやらしい連立方程式が好っきー

だからオレが言いたいんは、そんなん言うてる暇があったらはよ計算せいってことやねん。
まず③-①でb消去した式に
②からq=-α
③よりr=αp/(αtanθ+1)
を代入して整理したら

tanθ={p-1-(p+1)α^2}/(α^3+α-2αp)

になるねん。

さらりと書いてるけど、ここの計算が難しいねんな。

(2)
直線lとy=(tan(θ/3))xが垂直とすると
αtan(θ/3)=-1
になればええから、α=-1/tan(θ/3)を

tanθ={p-1-(p+1)α^2}/(α^3+α-2αp)

に代入してcos(θ/3),sin(θ/3)とか整理すれば…やってると

090725_m3.jpg

チーンってなります。

どういう意味やねん!


まあめちゃくちゃな式になるやろな。

でもよく考えたら、tanにも三倍角の公式みたいなんが成り立ってtanθってtan(θ/3)で表せるんちゃうんって思えなくもないやろ。

090725_m4.jpg

実際やってみると、普通に表せるねんな。

tanθ=(-(tan(θ/3))^3+3tan(θ/3))/(1-(tan(θ/3))^2)

だからチーンってなる必要ないねん。


090725_m5.jpg

後は

tanθ={p-1-(p+1)α^2}/(α^3+α-2αp)

つまり

(-(tan(θ/3))^3+3tan(θ/3))/(1-(tan(θ/3))^2)
={p-1-(p+1)α^2}/(α^3+α-2αp)

にα=-1/tan(θ/3)を代入してtan(θ/3)について整理したら、

(p-2)tan(θ/3)((tan(θ/3))^2+1)^2=0

になるねん。
まあタンジェントチーンを乗り切ってもここの計算でチーンなるんちゃうかって話やけどな。

まあこれで0<θ<π/2つまり0<tan(θ/3)<1/√3で常になりたてばええから、要するに係数が0、つまり

p-2=0⇔p=2

であれば0<θ<π/2のどんなθでも成り立っているから条件を満たすpは存在していてその値は2です。

ちなみに図形的に考えればこんな複雑な計算なしで解けるようです。

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