受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

横浜市立大学医学部2016年度第二問、確率の問題の解説
雨が最近よく降りますね。

これは最近、よく雨が降るってことかもしれんな。


それでは
横浜市立大学医学部2016年度第Ⅱ問の確率のいっときます。


[問題]
201606140249132c9.jpg

n枚のカードの表(おもて)面に相異なる整数値が書かれている。ただし、どのような数値が書かれているのかはあらかじめわかっていない。
はじめにすべてのカードが裏返しでおかれている。ここから1枚ずつ好きなカードをめくっていき、書かれている数値がn枚のカードの中で最大だと思ったらめくるのをやめる1人ゲームを考える。n枚のカードをすべてめくり終えてしまった場合、次にめくるカードがないのでゲームは終了である。
ゲームの勝敗は、最後にめくったカードに書かれていた数値がn枚のカードの中で最大であれば勝ち、そうでなければ負けとする。

n未満の自然数kについて以下の戦略S_kを考える:

はじめのk枚までは必ずめくり、そのk枚に書かれていた数値のうち最大のものをMとする。k+1枚目以降でMより大きな数が書かれたカードをめくったら、ただちにめくるのをやめる。

戦略S_kにしたがって場合に、このゲームに勝つ確率をP_n,kとする。以下の問いに答えよ。

(1)P_3,1を求めよ。

(2)iをk+1以上、n以下の整数とする。戦略S_kにしたがった場合に、ちょうどi枚のカードをめくって勝つ確率を求めよ。

(3)nが十分に大きいとき、戦略S_kを使ってどのくらい勝つことが出来るのかを考えてみよう。nに対してどのくらいのkを用いるかによって勝てる確率は変わる。簡単にするため、n=3pの場合を考える。ただし、pを自然数である。このときk=pとして、極限値
lim(p→∞)P_n,k
を求めよ。


[解答と解説]
(1)
これはルールを把握するためにも、誘導がなくても具体的な値で考えてみたいとこやな。
3つのカードなら並べ方が3!の6通りしかないから全部書いてもたらええわ。
3つのカードを小さいものから、1,2,3として

20160614024914b1c.jpg

1 ②3 あかんやつ
1 ③2 ええやつ
2 1③ ええやつ
2 ③1 ええやつ
3 2① あかんやつ
3 1② あかんやつ

この6つが同様に確からしい(確率が全て等しい)から、(ええやつ通り)/(全通り)を求めたらええねん。

ええやつは6つのうち3つより
3/6=1/2やな。


(2)i枚目にちょうどカードをめくって勝つには

あれですね。

そう、あれですね。

カードを小さい順に1,2,3,…,nとして
2016061402491568b.jpg

最初のk枚a_1,a_2,…,a_kとして、最大のをmとするやろ。
それでそのk枚の選び方はn_C_k通りやろ

k+1枚目から、i-1枚目までをa_(k+1),…,a_(i-1)として選び方は(n-k)_C_(i-k-1)
やろ。

a_m>a_(k+1),a_(k+2),…,a_(i-1)

となるのは…




って考えてると


2016061402491783b.jpg

六つ子ふにゅ、イケメン化F6でお蔵入りになります。



こういうのはな、最初から一般化で考えるとわかりにくかったりするねん。

具体的にやってみてから、一般化を掴でいくとええやろな。

(1)で実際に、具体的にやらされてるしな。


と言うことでn=8,k=3,i=6で考えてみよか。
20160614024918231.jpg
12(3) ④56 あかんやつ
12(8) 34⑤ あかんやつ
1(5)4 23⑧ ええやつ
2(7)3 16⑧ ええやつ
1(6)5 4⑧1 あかんやつ

最後が8のやつしかあかんやろ。

全部書いていくと

□□□ □□8
□□□ □□7
□□□ □□6
□□□ □□5
□□□ □□4
□□□ □□3
□□□ □□2
□□□ □□1

のうち□□□□□8のとこにしかないねん。

そのうち1枚目から7枚目までで、最大のものが最初の3枚目までに出てこないとあかんな。

最大を△とかくと
△□□ □□8
□△□ □□8
□□△ □□8
□□□ △□8
□□□ □△8

これで全部やな。


こうやって全部描くと、どの並びも同様に確からしいに注目しやすくなるねん。

そしたら
(ええやつ通り)/(全通り)
を求めればええことになるやろ。

すると
1/8の□□□□□8のうち△が最初の三つに入ってる割合3/5
より
1/8×3/5
と求められるねん。



と言うことで後は一般的に書けばよくて
2016061402495019b.jpg
i枚目がnなのは1/n
そのうち1枚目からi-1枚目から最大の△が1枚目からk枚目になっているものはk/(i-1)なので
1/n・k/(i-1)=k/(n(i-1))

と求まります。
こうやって図で全部書く感じで書いたら伝わりやすいやろな。



ただ更に言うとi枚並べると同様に確からしい(確率が等しい)と言うことは

ただの場合の数の問題になるから順番をかえて数えたらよくなるねん。

だから条件が厳しい順に決めていって

20160614024951f07.jpg

i枚目はnで確率1/n
1枚目からk枚目までにlは場所がk通りの確率1/(n-1)
他は単にl-1以下を並べていけばええから
1/n・1/(n-1)・(l-1)/(n-2)・(l-2)/(n-3)・…・(l-(i-2))/(n-(i-1))
これでlはi-1からn-1まで足せばええねん。

しかもややこしく見えるけど、
(l-1)(l-2)…(l-(i-2))
は連続i-2整数の積やから、このΣは
1/(i-1)・{l(l-1)(l-2)…(l-(i-2))-(l-1)(l-2)…(l-(i-2))(l-(i-1))}
で階差数列にして簡単にΣ計算できるわけやな。

これで普通に計算してくれたらええわ。

これは説明がしやすくて満点がとりやすそうなのがええな。


(3)
20160614024953bfd.jpg
これはただの区分求積やから余裕やな。

もう説明いらんやろ。

写真見といてください。



いやあ、それにしても横浜市立医学部の確率は毎回結構大変やな。


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東京大学2016年度理系第1問、不等式の問題の解説
東京大学2016年度理系第一問を解説します。

ちょっと久しぶりやな。
東京に来てから更新初かもしれん。

あれからオレたちは、ずいぶん遠くまで来てしまったような気がする。

東京に来て、メイドカフェにも行くようにもなった。

こうやってオレたちは何か大切なものを失って…

ええから、はよ解説しろや!



[問題]
20160605162617e3c.jpg

eを自然対数の底、すなわちe=lim(t→∞)(1+1/t)^tとする。すべての正の実数xに対し、次の不等式が成り立つことを示せ。
(1+1/x)^x<e<(1+1/x)^(x+1/2)



[解答と解説]
まず何をしたらよいのかやな。

不等式の証明としては、一番最初の選択肢としては微分とかして解析的に解くやな。

代数的に解くと難しいものも、ごり押しで解けてしまったり、むしろ簡単になることもあるからな。
しばいて何とかなるんやったら、しばいとけばええやろみたいな。


ただ、底と指数の両方に変数があるからこういうときは似たような関数の微分
x^xの微分はどうしたかと言うと

対数微分しました。

logy=xlogx
これで両辺xで微分して
y'/y=logx+1
って出来るやろ。

そういう思い出あるやん。


オレたちはそういう大切なものを失ってきたわけや。


まあf(x)^g(x)でもe^g(x)log(f(x))ごり押しで微分できるけど、それやったら対数とったらええやろって話になるな。


と言うことで正なことをことわってから対数をとって微分やな。

20160605162619901.jpg

まあ対数微分しなくても、対数とったら不等式を証明してもええやろな。

log(1+1/1x)で微分するよりも、log(x+1)-logxにしてから微分の方が少しだけ楽かもしれん。

f(x)=xlog(1+1/x)
=x(log(x+1)-logx)
一回微分すると

f'(x)=log(x+1)-logx-1/(x+1)

よくわからんから、これもう一回微分したらlogが消えるから何とかなりそうやな。

f''(x)=1/(x+1)-1/x+1/(x+1)^2
=-1/(x(x+1)^2)<0

でf'(x)単調減少


2回微分しなくてもグラフで考えても出来るたみたいやけどな。


201606051626207c2.jpg

単調減少でx→0やx→∞を考えてみるとええやろな。
x→∞でf'(x)→0やから
f'(x)>0
でf(x)は単調増加ですね。

それでグラフ描くみたいに
x→∞でf(x)→loge=1
やからf(x)<1やな。


そしたら調子乗って同じように右側もやろか。

20160605162622189.jpg

g(x)=(x+1/2)log(1+1/x)

g'(x)=log(x+1)-logx-(x+1/2)/(x(x+1))
同じように微分して


20160605162624c2b.jpg
ぶるえ~!!!

ってその場で血吐いて後ろに倒れないでくださいね。

邪魔やからな。


これくらいやったら全然計算するから、計算してください、

特に関東の大学は計算がややこしくなりやすいねん。


まあこれもグラフを考えても出来るみたいやけどな。


g''(x)=1/(2x^2(x+1)^2)>0

これでg'(x)単調増加

2016060516274543e.jpg

x→∞でg'(x)→0
g'(x)<0

これでg(x)は単調減少
x→∞でg(x)→loge=1
で完成


第一問やしばっちり完答したいとこやな。



(1+1/x)^xは微分して単調増加って流れになってるけど、これは単調増加って有名やから覚えててもええかもな。

と言うことで
a_n=(1+1/n)^nがeに収束することの証明を紹介しとこか。
eに収束すると言うか、収束するって言う証明やな。

収束するからそれをeにしたって話やからな。

単調増加かつ上に有界って言えば収束すると言えるねん。

上に有界って言うのは、ある実数Aがあって
全てのnに対してa_n≦A
と出来るってことな。



201606051627469f2.jpg
単調増加は二項定理で展開する方法があるねん。

一つ項においてn(n-1)(n-2)…(n-k+1)/k!・(1/n)^k
はk個の1/nをn(n-1)(n-2)…(n-k+1)に分配して
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)
とやるねん。

20160605162747d99.jpg

そしたらa_(n+1)も二項定理で展開したら1項目,2項目は1で共通
3項目からn+1項目までは同じように
1/k!・(1-1/(n+1))(1-2/(n+1))…(1-(k-1)/(n+1))
これはa_nの3項目からn+1項目
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)
よりnのとこがn+1になっていて大きいわけやな。

しかもa_(n+1)は更にn+2項目があって1/(n+1)^(n+1)>0やからa_(n+1)はより大きくなって

a_n<a_(n+1)
と言えるねん。

さっきの問題のように微分したら簡単と見せかけて
指数関数の微分は(1+x)^(1/x)→eと言う結果を使ってるから
微分して単調増加と言ってeに収束しますって言うと
eに収束するから微分できてeに収束しましたと言う循環論法やから気をつけてな。


20160605162749100.jpg

上に有界なことはa_nの3項目からn+1項目の一つの項が
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)<1/k!

だから
1+1+1/2!+1/3!+…+1/n!
を上から抑えるには、計算しやすくてこれより数列の和を考えてあげたらええやろな。

だいたい2の方が小さいから
k!=1・2・3・…・k>1・2・2・…・2=2^(k-1)

これで等比数列の和で簡単に計算しやすいわ。

1+1+1/2!+1/3!+…+1/n!
<1+1+1/2+1/2^2+…+1/2^(n-1)
=1+(1-(1/2)^n)/(1-1/2)
=3-(1/n)^(n-1)
<3

で抑えられましたね。


これで収束することを証明できたな。

大学でよくやらされるねんけどな、ただこのネタを元に問題が出てることもあるから、こういうのもあるなってぐらいの程度で知っといてもええかもな。


東京大学の入試の数学の過去問の解説

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