受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

2項定理と行列と確率の応用問題、神戸大学2008年度理系第5問の解説
だいぶん数学好きになってきてくれたところで神戸大学2008年度理系第5問の二項定理と行列と確率の応用問題です。


[問題]
090208_m4.jpg
n.kを自然数とする。このとき、次の問に答えよ。
(1)(1+x)^nの展開式を用いて、次の等式を示せ。

2^n=nC0+nC1+nC2+nC3+…+nCn

0=nC0-nC1+nC2-nC3+…+(-1)^nnCn

(2)行列
0 1
1 0
のk乗を求めよ。

(3)
2次の正方行列M1,M2,M3,…,Mnは、それぞれが1/3の確率で、行列
1 0
0 1
,
0 1
1 0
,
0 0
0 0
のいずれかになるとする。n個の行列の積M1M2M3…Mnが
1 0
0 1
と等しくなる確率を求めよ。


[解答と解説]
(1)
090208_m5.jpg
二項定理の基本的な問題やなこれは。
これはやり方覚えたってください。

二項定理から
(1+x)^n=nC0+nC1x+nC2x^2+nC3x^3+nC4x^4+…+nCnx^n
と言う恒等式が成り立ちます。
恒等式って言うのはxにどんな実数を入れても成り立つってことやで。

上の式はx=1を入れたら左辺が2^nになるから
2^n=nC0+nC1+nC2+nC3+…+nCn

下の式はx=-1を入れたら左辺が0になるから
0=nC0-nC1+nC2-nC3+…+(-1)^nnCn

で題意成立。


(2)
090208_m6.jpg
問題の行列をAとして、

こういうAのk乗とか出ると、
A^2、A^3,A^4
ってk=2,3,4…って順に代入して計算していくのがコツです。

そしたら、たいがいEに戻ったり、行列成分が何か法則性を持ってたりするのがわかったりするわけやな。

この場合は2乗したら、もうEに戻るってわかるからmを自然数として
k=2mの時は
A^2m
=E^m
=E
ってなります。

k=2m-1の時は
A^(2m-1)
=A・A^(2m-2)
=A・E^(m-1)
=A

ってやります。

この問題の解き方も覚えたってください。

(3)
090208_m7.jpg
まずどうみても、
0 0
0 0
は明らかに一つでも入ったらあかんから、それを断ります。

だからAとEが何個ずつ出たらEになるのかな?ってとこで、(2)の結果が使えます。

だいたい普通は前問は次の問題のヒントやからな。


(2)からAが偶数個で残りがEの時だから
自然数mを使って
Aが2m個のとき。残りのn-2m個がEで反復試行の確率から
nC2m(1/3)^2m(1/3)^(n-2m)
=nC2m(1/3)^n
でこれをm=1~[n/2]まで足し上げて
∑(m=1~[n/2])nC2m(1/3)^n
を求めたらええわけです。

[n/2]は受験でよく使うガウス記号ってやつでn/2の整数部分です。

mの一番大きい値はnが偶数の時n/2で奇数の時(n-1)/2とかわりますが、
この記号を用いれば[n/2]とあらわせます。

慣れていない人は、nが偶数の時と奇数の時に分けたってください。

それで
∑(m=1~[n/2])nC2m
を求めなあかんわけですが、ここで(1)が使えます。


そもそも最初見た感じ(1)の問題は、なんでこんな(2)とか(3)と全然関係無いのが出題されてるのか不自然過ぎなんですが、ここで使います。

やっぱり前問は誘導になってるって言うのを意識するのが大切やな。


それでどうやって求めるか言うたら、

2^n=nC0+nC1+nC2+nC3+…+nCn

の右辺の右の添え字が偶数のやつだけ欲しいわけですが、

0=nC0-nC1+nC2-nC3+…+(-1)^nnCn

が右の添え字が奇数のだけマイナスやから足したら消えることがわかります。

だから二式を足して

2^n=2(nC0+nC2+nC4+…+nC[n/2])

でnC0+nC2+nC4+…+nC[n/2]が欲しかったから

nC0+nC2+nC4+…+nC[n/2]
=2^(n-1)

だから求める確率は

2^(n-1)・(1/3)^n
=1/2・(2/3)^n

って上手に出来ました。

どうでもええけどその言い方やめてほしいな。

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