晩御飯を食べても何かもの足りない時に数学をやるのがコツや。
一橋大学2009年度の第3問の解説
[問題]

p,qを実数とする。放物線y=x^2-2px+qが、中心(p,2q)で半径1の円と中心(p,p)で半径1の円の両方と共有点をもつ。この放物線の頂点が存在しうる領域をxy平面上に図示せよ。
[解答と解説]

放物線の頂点の存在しうる領域ってことやから平方完成をしてみたら
y=x^2-2px+q=(x-p)^2-p^2+q
で頂点が(p,-p^2+q)ってなってます。
と言うことは放物線の頂点も二つの円の中心もどっちもx=p上にあるわけやん。
だから、x方向に-p平行移動させて
放物線y=x^2-p^2+q
が
x^2+(y-p)^2=1
と
x^2+(y-2q)^2=1
の両方と共有点をもつp,qの条件を考えても一緒なわけや。
数学的に言うと同値なわけやな。
別に平行移動せんでもええかもしれんけどそのまま計算してたら、うへ~って消しゴムを隣の受験生におもいっきり投げつけることになります。
ただ二回同じような計算してたら、ちょっとあれやから
y=x^2-p^2+q
と
x^2+(x-a)^2=1
aは実数
が共有点をもつようなp,qの条件をaであらわしてa=p,2qって代入したら解答がちょっとすっきりすると思うねん。
まずy消去して
x^2+(x^2-p^2+q-a)^2=1
⇔
x^4+(-2p^2+2q-2a+1)x^2+(-p^2+q-a)^2-1=0
これが解を持つことを考えたらよかって、xが決まれば①のy=x^2-p^2+qからyも決まるからxの方程式だけ考えたらオッケーってことなります。
まあこういう4次方程式が解を持つ条件は、決まったやり方があって
t^2+(-2p^2+2q-2a+1)x^2+(-p^2+q-a)^2-1=0
がt≧0で解を持つ条件を考えたらええねん。
そうしたらx^2=tでxが解を持つことと同じやからな。

だからこっからは、もう二次方程式の解の配置の問題なわけや。
f(t)=t^2+(-2p^2+2q-2a+1)x^2+(-p^2+q-a)^2-1
とおいて、判別式をDとすると
D=(-2p^2+2q-2a+1)^2-4{(-p^2+q-a)^2-1}≧0
⇔
-p^2+q-a≧-5/4
で0≦tとt≦0に解を持つ場合と
t≧0だけに解を持つ場合の二つに分けて
(i)f(0)≦0の時
f(0)≦0⇔(-p^2+q-a)^2-1≦0
⇔-1≦-p^2+q-a≦1
(ii)f(0)≧0,-(-2p^2+2q-2a+1)/2≧0の時
f(0)≧0
-(-2p^2+2q-2a+1)/2≧0
⇔
-p^2+q-a≦-1
(i)(ii)から
-p^2+q-a≦1
で-p^2+q-a≧-5/4とあわせて
-5/4≦-p^2+q-a≦1

a=pの時は
-5/4≦-p^2+q-p≦1
a=2qの時は
-5/4≦-p^2+q-2q≦1
後はこれを頂点で表したらよくて、頂点(X,Y)とおくと
y=x^2-2px+q=(x-p)^2-p^2+q
からX=p,Y=-p^2+qやったから
p=X,q=Y+X^2で
-5/4≦-p^2+q-p≦1
-5/4≦-p^2+q-2q≦1
⇔
-5/4+X≦Y≦1+X
-2X^2-1≦Y≦2X^2+5/4
それでこれを図示たらもう完璧や。
さすが、みんなよく出来てるな。
お兄ちゃん嬉しいわ。
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