受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

慶應大学2009年度医学部の第一問の解説
もうショックや。


慶應大学2009年度医学部の問題[I]の解説をします。

[問題]
以下の文章の空欄に適切な数、式または行列をいれて文章を完成させない。
(設問(3)では、適切な行列が複数個ある場合は、それらをすべて答えなさい)
090504_m0.jpg

(1)x,yが3つの不等式
x>2,y≧x/(x-2),x+y≦6
を満たすとき、3x+2yの最大値は(あ)であり、最小値は(い)である。

(2)実数αに対してαを超えない最大の整数を[α]を書く。[]をガウス記号と言う。

(i)自然数mの桁数kをガウス記号を用いて表すとk=[(う)]である。

(ii)自然数nに対して3^nの桁数をk_nで表すとlim(n→∞)k_n/n=(え)である。

(3)B=(1 2 2 1)のとき、A^2=B^2を満たす2次の正方行列Aをすべて求めると
A=(お)である。

(B=(1 2 2 1)は
B=
1 2
2 1
の意味)


[解答と解説]
(1)
090504_m1.jpg


これはx>2,y≧x/(x-2),x+y≦6の領域を書いて、3x+2y=k⇔
y=-3x/2+k/2とおいて
直線y=-3x/2+k/2はy切片がk/2だから、領域と共通部分を持つように直線を動かしてy切片が最大、最小になる場合を求めると言う典型的パターンが使える問題です。

と言うことで
x/(x-2)=1+2/(x-2)
とかに注意してグラフを書いて、領域をかいてみます。

y=-x+6の傾き-1の方がy=-3x/2+k/2より大きいから図から見ても、領域の一番右側のy=x/(x-2)とy=-x+6の交点(4,2)を通る時がy=-3x/2+k/2のy切片が最大になることがわかります。
この時kも最大でkの最大値は
2=-3・4/2+k/2⇔k=16

それでy切片が最小になるのは、y=x/(x-2)とy=-x+6の左側の交点(3,3)を通る時なのか、y=2/(x-2)に接する時なのかが微妙なところですが、この領域のxの範囲は3<x<4で、この範囲でy=x/(x-2)とy=-3x/2+k/2が接すれば、そこでk/2は最小です。

だから式で言うたらf(x)=x/(x-2)とおくとf'(x)=-3/2となるxが3<x<4で存在するかどうかやな。

これは計算すると
-2/(x-2)^2=-3/2⇔(x-2)^2=4/3
よりx=2±2/√3
でx=2+2/√3は1<√3<2から
3=2+2/2<2+2/√3<2+2/1=4
で3と4の間だから、x=2+2/√3,y=(2+2/√3)/(2/√3)=1+√3で接する時にk/2が最小つまりkは最小値になって3x+2y=kに代入して

k=8+4√3

が最小値になります。


ちょっとわかりにくいなら、反対に3<x<4で接しないような状況を考えると

090504_m2.jpg

やっぱり、左の交点を通る時に直線が一番下になります。


(2)
090504_m3.jpg

難しい問題と言うわけではないけど、あんまりやらない類の問題かもしれんな。
まず自然数mの桁数kを求めろってことやけど、これは例えば
100以上1000未満なら3桁なわけや。

10^5以上10^6未満なら6桁なわけや。

そう考えるとk桁になるのは

mが10^(k-1)以上10^k未満の時で

10^(k-1)≦m<10^k

10を底とした対数をとって

k-1≦log_10(m)<k



k≦log_10(m)+1<k+1

これからlog_10(m)+1の整数部分がk。

つまり
k=[log_10(m)+1]

(ii)
明らかに(i)を使えってことやな。
だからm=3^nを代入するわけや。

k_n=[log_10(3^n)+1]=[nlog_10(3)+1]

だたガウス記号の極限は厳密にやらなくても、答えだけなら

lim(n→∞)(nlog_10(3)+1)/n=log_10(3)

ってわかるねんけど、ちゃんとやるとするとガウス記号の典型的な使い方

(nlog_10(3)+1)-1<[nlog_10(3)+1]≦nlog_10(3)+1

の不等式を使って、両辺nで割って

log_10(3)<k_n/n≦log_10(3)+1/n

lim(n→∞)(log_10(3)+1/n)=log_10(3)

だからはさみうちの原理より
lim(n→∞)k_n/n=log_10(3)

(3)
090504_m4.jpg

もうただ単に計算するだけです。
ハミルトンケーリーを使うとか、そんなんしなくてもよく、ほんまにただ単に計算するだけです。
ただ単に計算すればええってわかるかどうかが難しいですね。

A=(a b c d )として
行列を計算すると次の連立方程式と同値になります。

a^2+bc=5…[1]
(a+d)b=4…[2]
(a+d)c=4…[3]
d^2+bc=5…[4]

後は計算するだけで、

[1]-[4]:
a^2-d^2=0

(a+d)(a-d)=0

これはa+d=0とすると[2]の左辺は0になって矛盾するからa+d≠0でa=dとわかります。

a=dを[2],[3]に入れると

b=2/a,c=2/a

これでb,c,dがaであらわされたから[1]に代入して

a^2+4/a^2=5

(a^2-1)(a^2-4)=0

a=±1,±2

だから答えは

A=±(1 2 2 1),±(2 1 1 2)


あかん、全然あかん。

もっと行列に身を委ねなあかんわ.

慶應大学の入試の数学の過去問の解説

高校数学の入試問題などの解説




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