受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

東京大学、長さlの線分がその両端を放物線y=x^2の上にのせて動く。この線分の中点Mがx軸にもっとも地階場合のMの座標を求めよ。(l≧1)
今回のは半年以上前に受けた質問でこれは東大受ける人に良さそうと思った問題です。

それがたまたま今日、今年の東大の問題を印刷してたら何故か今年の理系の問題にほぼ同じ問題が出されていました。

ところが、質問を受けたのは入試前です。

それでおえ~?ってなってましたが、どうやら質問を受けた問題は1974年の東大文系で出された問題で今年は過去問とほぼ同じ問題が出たと言うことらしいです。


と言うことは、やっぱりこれは東大らしさきわまりない問題やったんですね。
ただ今年の理系の問題の方が誘導がついてます。

これは東大受ける今の理系の学生の数学力は昔の文系以下ってことか。

だからおじさんたちに負けないように、1974年の文系の方をやりましょう。
こっちの方が誘導がついてないぶん勉強になると思います。



(以下x^nはxのn乗を表す。)

[問題]
080521_1.jpg

長さlの線分が、その両端を放物線y=x^2の上にのせて動く。
この線分の中点Mがx軸にもっとも地階場合のMの座標を求めよ。
ただし、l≧1とする。




[解答・解説]
いつのもにようにまずは適当に図を書いてみましょう。
080521_2.jpg

1974の文系の方は誘導が無いので、まずどうやってパラメーターを置いていって解析していったらいいのか迷うとこです。
でもそういう方が東大らしいと思うからこっちの問題をやって欲しかったわけです。

この長さがlって言う条件を数式にして表すには、PとQの座標を置くと良さそうです。
P(p,p^2)、Q(q,q^2)とおくと
l^2=(p-q)^2+(p^2-q^2)^2
です。
pとqはこの式を満たして動きます。

Mの動きを知りたいから、Mの座標(X,Y)をp、qで表してみると
X=p+q)/2
Y=(p^2+q^2)/2
です。


pとqがl^2=(p-q)^2+(p^2-q^2)^2を満たしながら動く時、Y=(p^2+q^2)/2の最小値は?
って問題になります。
と言うことは、この二式からpを消去して、Yをqで表して…


う、うひょー!ってわけわからんことなって気づいたら橋の下で裸になって倒れてて乳首にビタミンの錠剤がセロテープで貼り付けられていました。


こういう一体何が起こったかわからんことなりたくなかったら、一回落ち着きましょう。
080521_3.jpg







もうこんな世界に入ったら、魅せられて帰ってこれなくなるかもしれんな。






さてだいぶん落ち着きました。

式がややこしくなりそうな場合、無闇に展開したり消去したりせずに少し大きな視点である数式を塊としてみたり対称性とか使ったりすると上手くいくことがあります。

このl^2はp,qの対称式になってます。
と言うことはpqとp+qで表せるはずです。
しかも
X=(p+q)/2です。
対称式を介すとX,Yであらわせそうです。
実際
pq=2X^2-Y
です。
080521_4.jpg

だいぶん見通しがよくなりました。
ただ注意しなければならいのは、p,qを消去する時にX,Yはp,qが存在するような範囲でないといけません。
文字を消去する時によくその辺を間違えます。

この場合はp,qを解に持つような二次方程式の判別式が0以上であれば良いですが、このY≧X^2はy=x^2の上側にあるときのことを示しています。
つまり放物線より上なら任意にMをとっても点P、Qが存在します(←PQの長さがlの条件がない話)
でも今回はPQの長さがlの式でその辺は勝手に満たされてるので大丈夫です。



このように東大の問題は簡単そうに見えてやってみると文字の置き方や、式の変形の仕方とかで適当にでないことをするとカオスになることが本当によくあります。
そこを根性で計算していって時間が無くなって一問も解けないことはよくある話です。

まあそれでも他の科目で稼げば年によっては0完で合格するから大丈夫と言えば大丈夫です。

と言うことで、そういうことがよくわかる良い問題です。


ここまで来ると簡単にYはXの式で表せます。
さっき注意書きしたようにXは自由に動かしてもこの式が成り立てばp,qも存在するから大丈夫です。
080521_5.jpg

後は最小値を求めるだけですが、これは文系の問題です。
だからたぶん分数関数があるから微分せずに解けってことです。

こういう
y=a/x+bx
の形は基本的にはxを両辺にかけて
bx^2-yx+a=0
としてこれがx=0以外に解を持つようなyの範囲を求めるとか二次関数の解の問題を使って逆像法の考え方を基本はやります。

この問題ではX^2=tとでも置いてt≧0で解を持つ範囲ですね。

練習としてやってみると良いと思います。


ただこの問題の場合は一項目も二項目も正なので相加平均と相乗平均の関係が使えそうです。
二項目を一項目の分母の形の関数に無理矢理して使うと変数が消えます。
相加平均と相乗平均を使って最小値を求める時は注意しなければならないのは最小値をとる時の変数の値は等号成立が成り立つ条件でその値を変数はちゃんととるのかどうかです。
ちゃんとその値をとる時は、それが最小になるから使えます。

この問題ではl≧1がここに効いてきます。

l≧1なので等号成立を満たすようなXが存在して、それがYが最小になるときのXです。

相加平均と相乗平均は意外にも最小値や最大値に結構よく使えてすばやく答え出せて便利ですが、使える条件や等号成立するかなどに気を付けましょう。



最後に今年の問題を紹介しときます。
l≧1はないのが違うとこで、理系の問題なので微分オッケーです。

こっちは傾きmをパラメーターにして解かせるようです。
傾き使ったらもっと簡単なんかなあ~。

[問題]放物線y=x^2上に2点P、Qがある。線分PQの中点のy座標をhとする。
(1)線分PQの長さLと傾きmで、hを表せ。
(2)Lを固定したとき、hがとりうる値の最小値を求めよ。


高校数学の問題と解説

東京大学の入試の数学の過去問の解説




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