受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

漸化式と整数問題、横浜国立大学2009年度後期数学経済・経営の第二問の解説
ちょっとチワワ捨てに行ってくるわ。


横浜国立大学2009年度後期数学経済・経営の第二問の解説


[問題]
090710_m1.jpg
数列{a_n},{b_n},{c_n}をa_1=3,b_1=8,c_1=24と関係式
a_(n+1)=2a_n + b_n
b_(n+1)=4b_n + c_n
c_(n+1)=8c_n
(n=1,2,3,…)
で定める。次の問いに答えよ。
(1)b_nをnの式で表せ。
(2)a_(n+3)-a_nは7で割り切れることを示し、a_nが7で割り切れるためのnの条件を求めよ。


[解答と解説]
(1)
090710_m2.jpg
b_nはまずc_nが簡単に求まるから
c_(n+1)=8c_nでc_1=24から{c_n}は初項24で公比8の等比数列で
c_n=24・8^(n-1)

これをb_(n+1)=4b_n + c_nに代入して

b_(n+1)=4b_n + 24・8^(n-1)

これはよくある漸化式で解く方法のひとつは、8^(n+1)で割って数列{b_n/8^n}を作って
b_(n+1)/8^(n+1)=1/2・b_n/8^n + 3/8…①
これは{b_n/8^n}のとこをxとおいて
x=x/2+3/8…②
これを解くとx=3/4
①-②から
b_(n+1)/8^(n+1)-3/4=1/2{b_n/8^n-3/4}
と数列{b_n/8^n-3/4}は公比1/2の等比数列で

b_n/8^n-3/4=(b_1/8-3/4)(1/2)^(n-1)
よって
b_n=2・4^(n-1)+6・8^(n-1)

ここまでオッケーかな?

オッケーやな。


(2)
090710_m3.jpg


a_(n+3)-a_nが7で割り切れる証明は、{a_n}が簡単には求まりそうにないから数学的帰納法で示すのがよさそうです。

(i)n=1のとき
a_1=3,a_2=2a_1+b_1=6+8=14,
a_3=2a_2+b_2=28+56=84
a_4=2a_3+b_3=168+416=584

よってa_4-a_1=581=7×83だからn=1のとき7で割り切れます。

(ii)n=kのとき、a_(k+3)-a_kが7で割り切れることを仮定すると
a_(k+4)-a_(k+1)=2a_(k+3)+b_(k+3)-2a_k-b_k
=2(a_(k+1)-a_k)+2・4^(k+2)+6・8^(k+2)-2・4^(k-1)-6・8^(k-1)
=2(a_(k+1)-a_k)+2・4^(k-1)(4^3-1)+6・8^(k-1)(8^3-1)
=2(a_(k+1)-a_k)+7・18・4^(k-1)+7・73・6・8^(k-1)

よってa_(k+4)-a_(k+1)も7で割り切れる

(i)(ii)よりすべての自然数nに対して

a_(n+3)-a_nが7で割り切れる


090710_m4.jpg

このa_(n+3)-a_nが7で割り切れると言うのは
a_(n+3)とa_nは7で割った余りと一緒と言う意味やねんな。

a_(n+3)とa_nは7で割った余りと一緒なら、
a_nとa_(n-3)も7で割った余りと一緒やし、
a_(n-3)とa_(n-6)も7で割った余りと一緒で…

これを繰り返せばa_nを7で割った余りはa_1と同じか、a_2と同じか、a_3と同じで、nを3で割った余りがなんぼかで場合分けして
mを自然数として
n=3mのとき
a_3mとa_3は7で割った余りが一緒
a_(3m-1)とa_2は7で割った余りが一緒
a_(3m-2)とa_1は7で割った余りが一緒

でa_3は84=7×12で7で割り切れるし、a_2も14=7×2で7で割り切れるしa_1=3は7で割り切れないから

n=3mと3m-1のとき7で割り切れると言うことがわかります。


a_(n+3)-a_nが7で割り切れると言うような条件はこうやって使うことが多いねん。


もっと式で説明するとm≧2のとき
a_3m=Σ(k=1~m-1)(a_(3k+3)-a_3k)+a_3
a_(3m-1)=Σ(k=1~m-1)(a_(3k+2)-a_(3k-1))+a_2
a_(3m-2)=Σ(k=1~m-1)(a_(3k+1)-a_(3k-2))+a_1

と書けばええかな。


でもこれは合同式を使うともっと式が簡単で説明をしやすくなります。
詳しいことは合同式≡と剰余類の説明と応用問題を見て欲しいねんけど、

整数aとbで7で割った余りが等しいことを
a≡b(mod 7)
と書きます。
または7を法として
a≡b
と書きます。


例えば
9を7で割った余りは2やから
9≡2(mod 7)
とか使うねん。

余りが等しいものを≡で結ぶねん。
それで7を法としてたら、すべての整数は7で割った余りは0,1,2,3,4,5,6の7個に分類できるからこの0~7の整数を代表として表していく感じで使うねん。

54≡0
34≡6
って感じや。

それでこの合同式を使うとやってることは7で割った余りで場合わけしてることと同じやねんけど、これは足し算と引き算と掛け算が出来るねん。

a≡2,b≡4なら
a+b≡2+4=6
ab≡2×4=8≡1
って言うように。

しかも7のようhに素数の場合、割り算も定義できるねんな。


だから単に7で割った余りで場合わけしてるのを記号化しただけやねんけど、何か新しい力を持ってきてくるねんな。
ここが数学の凄いとこや。



と言うことで合同式を使うと

090710_m5.jpg

a_(n+3)-a_n≡0 (mod 7)
から
a_(n+3)≡a_n (mod 7)

よって7を法として
a_3m≡a_3=84≡0
a_(3m-1)≡a_2=14≡0
a_(3m-2)≡a_1≡3
だから、a_n≡0となるのはn=3m,3m-1ってかなり説明をしやすく簡単に式がかけます。


合同式は受験に必ずしも必要なもんではないけど、計算自体はそのまま足し算、引き算、掛け算したらええから簡単やし、やっぱり使えるようにして置いた方が解答も早く書けることから有利やと思いますわ。

高校数学の入試問題などの解説

整数問題の解法の解説と問題演習




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