受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

同値変形による式や条件の処理の仕方(東大対策)
まあホルモン注射でも打ってゆっくりしてくれや。


今日は、同値変形による式の整理について書きます。

この処理は特に東大で非常によく使われるから、きわめていって欲しいとこやねんな。


まず抽象的な話やけど手順としては

1、すべての式と条件を書き出す

2、独立変数と従属変数に分けて同値変形で整理

ってことをやるねん。

関連して逆像法や逆手流と呼ばれてるものは、求めたい変数の範囲を、従属変数として値域を求めるのではなくて、独立変数になるように同値変形して定義域を求めることです。
参照→逆手流、逆像法は独立変数にして定義域を求めている

この独立変数と従属変数ってわかりにくいかもしれんけど、
y=f(x)(a≦x≦b)って形にかかれてたら、xのことはa≦x≦bで自由に動いてよい独立変数で、yはそのxの値によって自動的に決まる従属変数やねん。

そうやって、何を独立変数にして従属変数にして同値変形で整理していくか?ってことやねんけど具体的に例題を通して説明したい思います。

090722_m1.jpg

例題
縦と横の長さの和が10である長方形の花壇の面積の最大値を求めよ。

これは数学1の二次関数の基本的な問題やけど、これが実は基本なわけや。
縦の長さをx,横の長さをyとして
x+y=10で、面積はxy=x(10-x)=-(x-5)^2+25

あ、そうやそうやy>0やから10-x>0でやから0<x<10…

って何となく思いつきでやってたら、この問題では良くても東大のようなややこしい問題では通用せんようになるねん。

ちゃんと機械的に整理できるようにならなあかんねん。

まず
1、式と条件をすべて書き出す
から
x+y=10,x>0,y>0
って全部書くねん。

それでどっちでもええねんけどxを独立変数と考えるねん。
だからyをxで表して、条件も全部xに置き換えて

x+y=10,x>0,y>0

y=10-x,x>0,y>0

y=10-x,x>0,10-x>0

y=10-x,0<x<10

これでxは0<x<10で自由に動いてよくて(独立変数)、yはそのxに対して自動的に決まるわけや(従属変数)

これで面積xyは
xy=x(10-x)
=-x^2+10x
=-(x-5)^2+25
でx=5の時,最大値25ってわかるねん。


こうやって、ちゃんと全部式と条件を書いて、何を独立変数にして、何を従属変数にするか決めて、すべての従属変数の文字と条件を独立変数に置き換えていくような機械的に同値変形していくことが大切やねん。


そしたらもう少し複雑な例をだすと

090722_m2.jpg

a=b+2t,a+3b=t^2-3,0<t,b<0
の時、a+5bの最小値を求めよ。

この問題はまあすべて式と条件は元から書いてますが、きっちり何を独立変数にするか決めてやらないと、ぐちゅぐちゅぐちゅ~ってなります。

ここではtを独立変数と考えて、同値変形します。

文字や条件をすべてtで表していきます。

すると文字は
a=(t^2+6t-3)/4
b=(t^2-2t-3)/4
でb<0,t>0もtの条件に置き換えて
0<t<3

これでtは0<t<3で自由に動いてよくてa,bはtによって自動的に値が決まります。

こうやって整理すると
a+5b={3(t-1/3)^2-28/3}/2
だからt=1/3の時に最小値-14/3をとることがわかります。


今度は少しだけひねった例を出します。
これも東大とかでかなり良く出る問題ですね。

090722_m3.jpg

p+q-3pq=0,p+q=a,pq=bでp,qがすべての正の実数を動くとき(a,b)の領域を求めよ。


これもまず
1、すべての式と条件を書くだす

p+q-3pq=0,p+q=a,pq=b,p>0,q>0

2、bを独立変数として同値変形

のとこですが単に文字消去
b-3a=0
とかだけして間違えることがよくあります。

と言うのは、p,qが存在するにはp,qは
t^2-at+b=0
の解だから判別式をDとして
D=a^2-4b≧0
でないとp,qが存在しないわけやねんな。

だからaやbを決めても、p,qが存在していないねん。

つまりp,qが存在するようなa,bを求めて、その範囲であればa,bを決めればp,qが決まるから定義域と考えます。

さらにこの問題はでp>0,q>0なんですが。

090722_m4.jpg

だからp,qがbによって値が自動的に決まろうとするには
t^2-at+b=0
が二つの正の解を持てばええわけやねん(重解を許す)

だから
f(t)=t^2-at+b
と置いて
D=a^2-4b≧0
f(0)>0
軸a/2>0
を満たすa,bでp,qはf(t)=0の解としてa,bによって決まると言えるねん。

aは
a=3bから
bによって決まるから,要するにbによって決まるわけやな。

だから

p+q-3pq=0,p+q=a,pq=b,p>0,q>0

a=3b,
p,qはt-2at+b=0の二つの正の解

a=3b
a^2≧4b
a>0
b>0
p,qはt-2at+b=0の二つの解

a=3b
b(9b-4)≧0
b>0
p,qはt-2at+b=0の二つの解

a=3b
b≧4/9
p,qはt-2at+b=0の二つの解

だから、(a,b)は直線a=3bの(b≧4/9)の部分になるねん。

しまったaを独立変数にした方が良かったかな…

まあええか。


でもこれはだいぶん丁寧に書きすぎですが、間違いとか条件の抜けが少なくなって処理能力が飛躍的に上昇します。



今度は独立変数が2個になるような場合の例を出します。

090722_m5.jpg

a+b+c+d=0
a^2=b-c
d≧0
のとき、b-a^2-aの最大値を求めよ。

○aとcを独立変数に同値変形

の方針でやります。
やってみたらわかりますが、この式の数では独立変数は2個になります。

文字を全部a,cで表して
b=a^2+c
d=-a^2-a-2c

条件もa,cで表して
c≦-(a^2+a)/2

これでa,cは(a,c)で放物線c=-(a^2+a)/2の下側の領域になります。

b-a^2-a=kとでも置いて

k=c-a
よりc=a+k
だからkはc切片と言うことになるから、(a,c)で放物線c=-(a^2+a)/2の下側の領域の図を見るとc=-(a^2+a)/2に直線c=a+kが接するときkが最大なことがわかります。

よって
-(a^2+a)/2=a+k

a^2+3a+2k=0
判別式Dとして
D=9-8k=0
よりk=9/8でこれが最大値になります。


こういう同値変形の処理を使う問題は東大に非常に多いです。


実際使った最近の過去問

平面座標とベクトルの問題、東京大学2006年度理系第一問の解説
東京大学2009年度後期の総合科目Ⅱの第一問のAの解説
二円の関係の問題、東京大学2009年度文系の第1問の解説
二次関数と領域の問題、東京大学2007年度前期数学理系第3問の解説
微分の問題、東大2008年度文系第1問
回転体の体積と多変数関数の値域の問題、東京大学2010年度理系第1問の解説
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整数と場合の数の問題、東京大学2011年度理系文系共通第5問の解説

東京大学2012年度文系第一問、二次方程式の問題の解説

東京大学2016年度理系第6問、積分体積の問題の解説
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東京大学2015年度文系第1問、命題の問題を解説

高校数学の公式や問題の解説




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