受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

ベクトルの終点の存在範囲の問題の解説
ベクトルの存在範囲の解法、解答の書き方に続いて、まだベクトルの終点の存在範囲の問題をいざ解こうとすると、

090819_m9.jpg

こんなわけわからんことになるらしいので、もっと例題を書いていきたい思います。

そしたらベクトルの存在範囲の解法、解答の書き方を読んだと言う上で書いていきますね。

[問題]
090819_m1.jpg
平面上に異なる3点O,A,Bがある。実数s,tが次の条件を満たしながら変わるとき、OP→=sOA→+tOB→を満たす点Pはどのような図形を描くか。
(1)s+t=3
(2)3s-2t=4,s≧0,t≦0
(3)2s+3t≦4,s≧0,t≧0
(4)-2≦s≦1,0≦t≦1
(5)|s|+|t|≦1

[解答]
(1)s+t=3
090819_m2.jpg
直線の形
→OP=mOX→+nOY→
m+n=1
の形にしていこうとします。

s+t=3⇔s/3+t/3=1
から文字s/3とt/3を考えれば、文字は直線の条件になって
OP→=sOA→+tOB→
=s/3・3OA→+t/3・3OB→

だからOA'→=3OA→,OB'→=3OB→となる点A',B'を考えれば
OP→=s/3・OA'→+t/3・OB'→
(s/3+t/3=1)
で点Pは直線A'B'を描くことが言えます。

(2)3s-2t=4,s≧0,t≦0
線分の形
→OP=mOX→+nOY→
m+n=1,m≧0,n≧0
の形にしていこうとします。

3s-2t=4,s≧0,t≦0

3s/4+(-1t/2)=1,3s/4≧0,-t/2≧0

OP→=sOA→+tOB→
=3s/4・((4/3)OA→)+(-t/2)・(-2OB→)

だからOA'→=(3/4)OA→,OB'→=-2OB→となる点A',B'を考えれば
OP→=3s/4・OA'→+(-t/2)・OB'→
(3s/4+(-1t/2)=1,3s/4≧0,-t/2≧0)
で点Pは線分A'B'を描くことが言えます。


(3)2s+3t≦4,s≧0,t≧0
090819_m3.jpg

三角形の形
→OP=mOX→+nOY→
m+n≦1,m≧0,n≧0
の形にしていこうとします。

2s+3t≦4,s≧0,t≧0

s/2+3t/4≦1,s/2≧0,3t/4≧0

OP→=s/2・(2OA→)+3t/4・((4/3)OB→)

OA'→=2OA→,OB'→=(4/3)OB'→となる点A',B'をとると
OP→=s/2・OA'→+3t/4・OB'→
(s/2+3t/4≦1,s/2≧0,3t/4≧0)
から点Pは△OA'B'の内部および周を動く。


(4)-2≦s≦1,0≦t≦1
090819_m4.jpg

平行四辺形の形
→OP=mOX→+nOY→
0≦m≦1,0≦n≦1
の形にしていこうとします。

-2≦s≦1⇔0≦s+2≦1
⇔0≦(s+2)/3≦1

OP→=(s+2)/3・(3OA→)+tOB→-2OA→

-2OA→移動してから始まるから
OC→=-2OA→となる点Cをとって、Cは始点になってて

CA'→3OA→⇔OA'→=OC→+3OA→=-2OA→+3OA→=OA→

CB'→=OB→⇔OB'→=OC→+OB→
=-2OA→+OB→

となる点A',B'を考えます。
ただ点A'は点Aと一致するから意味なかったなこれ。

それで平行四辺形やからもう一つ点を名前つけたら答えやすくて
CD→=CA'→+CB'→
となる点Dをとると

OP→=(s+2)/3・(3OA→)+tOB→-2OA→

CP→=(s+2)/3・CA'→+tCB'→

(0≦(s+2)/3≦1,0≦t≦1)

よって点Pは平行四辺形CA'DB'の内部と周を描く。


(5)|s|+|t|≦1
090819_m5.jpg

これはちょっとおまけの問題やけど先に使いそうな点に名前をつけて
OA'→=-OA→,OB'→=-OB→
となる点A',B'をとる。

絶対値をはずして処理しようと、場合分けします
(i)s≧0,t≧0の時
OP→=sOA→+tOB→
(s≧0,t≧0,s+t≦1)
点Pは△OABの内部と周を描く

(ii)s≧0,t≦0の時
OP→=sOA→+(-t)(-OB→)
(s≧0,-t≧0,s+(-t)≦1)
点Pは△OAB'の内部と周を描く

(iii)s≦0,t≧0の時
OP→=(-s)(-OA→)+tOB→
(-s≧0,t≧0,(-s)+t≦1)
点Pは△OA'Bの内部と周を描く

(iv)s≦0,t≦0の時
OP→=(-s)(-OA→)+(-t)(-OB→)
(-s≧0,-t≧0,(-s)+(-t)≦1)
点Pは△OA'B'の内部と周を描く

090819_m6.jpg

(i)~(iv)より点Pは平行四辺形ABA'B'の周および内部を描く


基本的な例題はだいたいこんな感じでちょっとした応用問題をだしときます。

[問題]
090819_m7.jpg
平面上に三角形ABCがある、実数tが0≦t≦2の範囲を動くとき、AP→+3tBP→+(2-t)CP→=0→を満たす点Pの奇跡を求めよ。


[解答と解説]
090819_m8.jpg

まず始点をそろえなあかんからAにそろえます。
AP→+3tBP→+(2-t)CP→=0→

AP→+3t(AP→-AB→)+(2-t)(AP→-AC→)=0→

AP→=(3t/(3+2t))・AB→+((2-t)/(3+2t))・AC→

いつもの形にするには
u=3t/(3+2t)
v=(2-t)/(3+2t)
と置いて考えてみてt,vを従属変数、uを独立変数になるように同値変形で整理すると

u=3t/(3+2t)
v=(2-t)/(3+2t)
0≦t≦2

t=(3u)/(3-2u)
v=(2-)(3u)/(3-2u)/(3+2(3u)/(3-2u))
0≦(3u)/(3-2u)≦1

t=(3u)/(3-2u)
v=(6-7u)/9
0≦u≦6/7

これで
7u+9v=6,,0≦u≦6/7
AP→=uAB→+vAC→
の問題になって

線分の条件の形にしようとして
7u+9v=6,0≦u≦6/7

7u/6+3v/2=1,0≦6u/7≦1
でこれで線分になるんですが、いつもの形じゃないとわからないなら

7u/6+3v/2=1,0≦6u/7,0≦3v/2
とさらに同値変形できます。

それで
AP→=(7u/6)・((6/7)AB→)+(3v/2)・((2/3)AC→)

と変形して

AB'→=(6/7)AB→
AC'→=(2/3)AC→

となる点B',C'をとると

AP→=(7u/6)・AB'→+(3v/2)・AC'→
(7u/6+3v/2=1,0≦6u/7,0≦3v/2)
で点Pは線分B'C'を動くと示せました。


こうやってやり方を覚えていってください。
ベクトルは機械的に出来るような感じやからなあ、究めると得点源になると思います。

高校数学の公式や問題の解説




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