受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

逆手流、逆像法は独立変数にして定義域を求めている
今日は前に書いた逆像法または逆手流の使い方、説明に続いて、逆像法まは逆手流はどういうもので、どういう状況で使うのかとか説明したい思います。

逆像法や逆手流と言われてるものは

従属変数として値域を求めてるのではなくて、独立変数として定義域を求める方法

です。
この独立変数に処理していくところで、東大の数学で重要になってくる同値変形の処理が重要になってきます。

同値変形による式や条件の処理の仕方を参照してください。

そしたら具体的に説明して行きたい思います。

まずこんな問題あったとしましょか。

[問題]
091014m1.jpg

実数x,yが
x^2+y^2=3
を満たしているとき
2x+yの最大値と最小値を求めよ。


こういう問題で次のような解答をすることを逆像法とか逆手流とか言うねん。

091014m2.jpg

アヒルちゃんがなんか言うてるけど今日は説明することが多くて相手できんから、ちょっと出てこんように縛りつけとくわ。


x^2+y^2=3…①
2x+y=k…②

としてx,yを独立変数としてkがx,yによって決まる従属変数として値域を求めるのではなくて、kを独立変数にしてkが決まればx,yが求まると考えます。

そのためには①と②を満たすx,yが存在するようなkの範囲を求めれば、kの値が決まればx,yが求まることになります。

x^2+y^2=3
2x+y=k



x^2+(k-2x)^2=3
y=k-2x



5x^2-4kx+k^2-3=0
y=k-2x

でyはy=k-2xよりxとkが決まればyが決まるから、
5x^2-4kx+k^2-3=0
でxが解を持つようなkの範囲を決めればxがkによって決まるようになるわけやな。

つまりkの定義域を求めます。 そうしたら、xが存在してy=k-2xよりyも存在するわけや。

091014m3.jpg

だから判別式をDとすると

D/4=4k^2-5(k^2-3)
=-k^2+15≧0



-√15≦k≦√15

これがkの定義域でこの範囲でkを決めればxが求まりyも求まります。

具体的な関数では書いてませんが、kは独立変数として処理されていることになります。
最後にk=√15が最大値でxとyを求めておいて、
5x^2-4kx+k^2-3=0
が重解を持つときなわけやから、x=4k/(2・5)が解であることに注意して

x=(2√15)/5

y=k-(4√15)/5
=(√15)/5

またk=-√15の時は同様にして
x=-(2√15)/5,y=-(√15)/5

だから
(x,y)=((2√15)/5,(√15)/5)の時最大値√15

(x,y)=(-(2√15)/5,-(√15)/5)の時最小値-√15

をとる。


こういう風に、xまたはyによってkが決まると考えてkの値域を求めるのではなくて、kによってx,yが決まると考えてkの定義域を求めることでkの範囲を求めることが逆手流や逆像法とか言われてる方法です。

非常に応用性があって簡単に求まるマスターして欲しい方法やねん。


まあ他にも色々解き方があって

091014m4.jpg

コーシーシュワルツの不等式を使う方法

(x^2+y^2)(a^2+b^2)≧(ax+by)^2

があるねんけど、まあこれはベクトルx→=(x,y)とa→=(a,b)を考えて
|x→|^2|a→|^2≧(x→・a→)^2

(x^2+y^2)√(a^2+b^2)≧(ax+by)^2

に過ぎないねんけど、x→=(x,y),a→=(2,1)を考えるとx^2+y^2=3やから

(x^2+y^2)(2^2+1^2)≧(2x+y)^2

3・5≧(2x+y)^2

-√15≦2x+y≦√15

で等号成立はベクトルが平行なとき、つまりは
(x,y)=k(2,1)

x=2k,y=k
となるkが存在するときで
x^2+y^2=3からk=±(√15)/5から

(x,y)=((2√15)/5,(√15)/5)の時最大値√15

(x,y)=(-(2√15)/5,-(√15)/5)の時最小値-√15

って求まったり


091014m5.jpg

他にはxy平面を考えて2x+y=kとおくとy=-2x+kは直線でkはy座標。
だから円x^2+y^2=3と直線y=-2x+kが共有点を持つように直線を動かしたとき、kが最大、最小になるには上で接するとき、下で接するとき。

こういう円の問題は判別式が0よりも、点と直線の距離の公式でやった方が簡単なことが多くて

中心の原点と直線2x+y-k=0との距離が半径の√3であれば接するから

|0+0-k|/√(2^2+1)=√3



k=±√15

x,yの値は直線に垂直でその点を通る直線との交点を求めたら簡単かな。

つまりこの問題では-2の直線に垂直な直線の傾きをmとすると
-2m=-1からm=1/2
で原点を通ればいいから

y=x/2

直線2x+y-k=0との交点を求めたらようて

(x,y)=((2√15)/5,(√15)/5)の時最大値√15

(x,y)=(-(2√15)/5,-(√15)/5)の時最小値-√15


さらには、かなり普通に解く方法としてkをxの関数としてまうと大変で

091014m6.jpg

x^2+y^2=3
2x+y=k



x^2+(k-2x)-2=3
y=k-2x



k^2-4xk+5x^2-3=0
y=k-2x

でk^2-4xk+5x^2-3=0を考えたらいいから

k=2x±√(3-x^2)

これで微分して

dk/dx=2±(-x/√(3-x^2))
={2√(3-x^2)-(±x)}/√(3-x^2)

k=2x+√(3-x^2)の増減表とy=2x-√(3-x^2)の増減表を書いてグラフを書くと

091014m7.jpg

図のようになって

(x,y)=((2√15)/5,(√15)/5)の時最大値√15

(x,y)=(-(2√15)/5,-(√15)/5)の時最小値-√15

ってわかるねん。


もうここまで来たら大変やな。
まともに解くと、大変な関数が出てきて数学3の知識を使って微分して計算してややこしいグラフを考えなあかんわけや。


ところが最初にやったように逆像法を使えば、いとも簡単に解けたわけやな。


またコーシーシュワルツや図で考えても簡単やったやんって思うかもしれんけど

091014m8.jpg

実数x,yが
x^2+xy+2y^2=10
を満たしてるとき、
x+3y
の最大値や、最小値を求めろ言われたら困ります。

図は簡単には書かれへんし、コーシーシュワルツも使えるとは思わん。


やっぱりここで応用性があるのは逆像法で

x^2+xy+2y^2=10
x+3y=k

を満たすx,yが存在するようなkの範囲を求めたらよくて

x^2+xy+2y^2=10
x+3y=k



8y^2-5ky+k^2-10=0…①
x=k-3y

で①が解を持てばいいから判別式Dとして

D=25k^2-4・8√(k^2-10)≧10

-8(√35)/7≦k≦8(√35)/7

で最大値と最小値はわかって

kが±8(√35)/7の時は判別式が0の時やから①より
y=5k/(2・8)
であることに注意して

(x,y)=((√35)/14,(5√35)/15),最大値(8√(35))/7

(x,y)=((-√35)/14,(-5√35)/15),最大値(-8√(35))/7


さすが逆像法やな。


そしたらもうちょっとまあ2次方程式とかの解の配置を使って解くようなのを紹介しよか。


もう疲れた?


そしたら辞めよか。

オレはそれでええねんで。


そうか…しゃあないな。


[問題]
091014m9.jpg

x^2+2ax+a^2-1=0
-2<a<1を満たしているとき、xの範囲を求めよ。


xはaの関数でxの値域を求めたいってことやな。

そこをaはxの関数として処理して定義域を求めるようにするねん。
つまりxを独立変数にするわけや。

だから

x^2+2ax+a^2-1=0…①
-2<a<1
を満たすaが存在するようなxを求めれば、それが定義域でxを決めればaが決まることになります。

①がaの2次方程式として-2<a<1で解を持てばよい。

こうやって二次方程式の解の配置問題にするのがポイントで


f(a)=a^2+2xa+x^2-1
として①の判別式をDとする。

解の配置は判別式とf(-2),f(1)と軸を考えたらよかったから、


D/4=x^2-x^2+1=1>0

と判別式は正で

f(a)=(a+x)^2-1
と平方完成したら軸はa=-x

f(-2)=(x-3)(x-1)
f(1)=x(x+2)

①の解をα,βとする(α<β)

こうやって置いたのはα,βを使って解くんじゃなくて、単に場合わけの説明で


-2<a<1で異なる2解を持つって書くより、-2<α<β<1の時って式で書いた方が簡単にかけて便利ってだけな。
そのためだけにα,βと書いてん。

まあこういう解答の書き方の技術もよかったら使ってくれ。


091014m10.jpg

(i)-2<α<β<1の時

f(-2)>0
f(1)>0
軸-2<-x<1

であればよかったけどこれを整理すると

0<x<1


(ii)-2<α<1<βまたはα<-2<β<1の時

f(-2)>0
f(1)<0
または
f(-2)<0
f(1)>0

であればよい。

(f(-2)f(1)<0でもいい。
ただこの場合はxの4次が出るから、微妙かもしれん)


これを解くと

-2<x<0,1<x<3

091014m11.jpg

(iii)α=-2またはβ=-2つまりf(-2)=0の時

f(-2)=0⇔x=1,3
この時①から
x=1を代入して1+2a+a^2-1=0⇔a(a+2)=0⇔a=0,-2

これはa=0が-2<a<1を満たすからオッケーで

x=3は代入すると
9+6a+a^2-1=0

(a+2)(a+4)=0
よりa=-2,-4
これは-2<a<1の範囲違うから不適。


(iv)α=1またはβ=1つまりf(1)=0の時

f(1)=0⇔x=0,-2
この時①から
x=0はa^2-1=0⇔a=±1
x=-2は4-4a+a^2-1=0⇔a=1,3

-2<a<0よりx=0は適する。
x=-2は不適。

(i)~(iv)から

-2<x<3


ちょっとみんなその辺で血吐いて倒れてるけど、最後にもうひとつだけやっとこか。


[問題]
091014m12.jpg

y=(2x+1)/(x^2+x+2)
の範囲を求めよ。


これもグラフを書こうとすれば数学3の微分の知識がいあるけど、書けって言うてるんじゃなくて値域を求めたらいいから、またyをxの関数として処理するのではなくて、xをyの関数として処理してxが存在するようにyの定義域を求めたらよくて

y=(2x+1)/(x^2+x+2)

yx^2+(y-2)x+2y-1=0…①

①が解を持てばよくてx^2に文字がついてるときは、0やったら一次になることに注意して
(i)y=0の時

-2x-1=0⇔x=-1/2

でxは存在するからよくて

(ii)y≠0の時、判別式をDとすると

D=(y-2)^2-4y(2y-1)
=-7y^2+4≧0



-(2√7)/7≦y≦(2√7)/7

つまり
-(2√7)/7≦y≦(2√7)/7(y≠0)

(i),(ii)より

-(2√7)/7≦y≦(2√7)/7

この範囲であればxは存在するから、yを決めればxが決まる。

つまりxが独立変数やったものが、yが独立変数になりました。

そしたら今日はこの辺までにしといたろか

高校数学の公式や問題の解説




テーマ:算数・数学の学習 - ジャンル:学校・教育

▲ページトップへ
この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://kazuschool.blog94.fc2.com/tb.php/375-0555ac9d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
▲ページトップへ
プロフィール

わんこら

Author:わんこら
京都大学理学部で数学と物理を勉強し、数学を専攻しました。
東京で数学と物理の講師やってます

わんこら日記で日記とか勉強の仕方とか書いています

わんこら式数学の勉強法

メール
迷惑メールにされる危険性があるので出来るだけ
kazuyuki_ht○guitar.ocn.ne.jp
(○を@にしてください)に送ってください
勉強とかでどんな悩み持ってるかなど色々と教えてくれると嬉しいです。
わんこら式のやり方についてのメールはわんこら式診断プログラムを参考にしてください

詳しいプロフィール

人気blogランキングへ



にほんブログ村 受験ブログへ



学生広場

相互リンクも募集してます。

何かあれば
kazuschool_ht★yahoo.co.jp
かメールフォームからメールください。
(★を@にしてください)

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

お勧めの参考書、ノート

数学でお勧めのノートは
KOKUYOの無地
理由




センター試験は過去問が大切


チャートが終わったらお勧め
大学への数学1対1シリーズ
数学1


数学A


数学2


数学B


数学3


数学C

月別アーカイブ

ブログ内検索

RSSフィード

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

  1. 無料アクセス解析