受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

行列の問題、東北大学理系2009年度第5問の解説
新しいもの好きはラクダに乗りたがるか…

東北大学理系2009年度第5問の解説

[問題]
touhoku2009bunri5.jpg

a,b,c,d,p,qはad-bc>0,p>0,q>0を満たす実数とする。2つの行列
A=(a b c d)とP=(p 0 0 q)がAPA=P^2を満たすとする。このとき、以下の問いに答えよ。
(1)P^3A=AP^3が成り立つことを示せ。
(2)Aをpとqで表せ。

((a b c d)は行列
a b
c d


[解答と解説]
(1)
touhoku2009bunri5_1.jpg

恐らくは
APA=P^2を使えば
P^3A=P^3A
が示せるんちゃうかって思えます。

思えない人は、まああれですわ。

あれや。

それでどう示すかと言うと、次数下げの時と同じようにP^2をAPAに置き換えたらどうかな思って

P^3A=P^2・PA
=(APA)PA
=AP(APA)
=AP・P^2
=AP^3

これが

P^3A=P・P^2・A
=P(APA)A
=PAPA^2

とやればちょっと具合悪いですね。

だから行列は実数や複素数のように次数下げとか同じようことをやるのがコツやねんけど、掛け算が交換が出来ない。
ここが違うとこに注意したってくれ。

(2)
touhoku2009bunri5_2.jpg

たぶん(1)のP^3A=AP^3を使うんやろうけど、これはもちろん必要条件です。
これが成り立ってても

ad-bc>0,p>0,q>0
A=(a b c d)
P=(p 0 0 q)
APA=P^2

が成り立たへんからな。

じゃあどういう扱いをするんか言うと、

必要条件で条件を絞る

ってことです。

参照→必要条件を出して条件を絞る、またはそれが十分条件であることを示す流れの解法

だから
P^3A=AP^3
これを整理してみると

b(p^3-q^3)=0
c(p^3-q^3)=0

って式が出ます。

これで結構条件が絞られるわけやな。


ただなんかこれを見てるだけでは

b=0かつq=0
または
p=q

??

って感じやねんけど、この問題はAをpとqで表せって問題です。

だからpとqが定数扱いでpとqの条件で場合分けをせなあかんねん。

つまり
p=qの時は、二つの式は成り立つからbとcは任意
p≠qの時は、b=c=0


これで場合わけして処理していって
(i)p=qの時、P=pE
だから
APA=P^2を整理すると

a^2+bc=p
(a+d)b=0
(a+d)c=0
d^2+bc=p

これをどう処理したらええか、大変やけどまず

(a+d)b=0
(a+d)c=0

から

a+d=0
または
b=c=0

やねんけど、この場合わけでは結構ややこしくなることがあります。

例えば
a(a+d)+b=0

なら
a+d=0
の時b=0

b=c=0の時

a(a+d)=0

ってなるから、もっかい
a+d=0
または
a=0

と言うようにa+d=0の場合わけが出てきて、消しゴムにシェーペンでぶるえ~!!って穴空けまくって、気持ち悪いことなります。

そこでどうするかと言うと

a+d=0
または
a+d≠0

と場合わけしたら、非常にすっきりして上手いったりします。

これはこういう行列の問題でたくさん連立式が出てきた時の処理によく使います。


だから今回も
(a+d)b=0
(a+d)c=0


a+d=0の時
a=-dで

全ての式に代入していくとad-bc>0の式が

-(d^2+bc)>0

d^2+bc<0
になりますが、
d^2+bc=p>0
だったから矛盾してます。
だからこの場合はなし。


a+d≠0の時
b=c=0
だから
a^2+bc=p,d^2+bc=p,ad-bc>0
から
a^2=p,d^2=p,ad>0

touhoku2009bunri5_3.jpg

よってa,dは同符号なので
(a,d)=(±√p,±√p)(複号同順)

複号同順は
(+√p,+√p)と(-√p,-√p)って意味です。

(+√p,+√p),(+√p,-√p),(-√p,+√p),(-√p,-√p)
の場合は複号任意って書いたりするのはええかな?

ええみたいやな。


次の場合わけ
(ii)p≠qの時、b=c=0でした。

だからこれもほとんど同じで
APA=P^2を整理すると
a^2=p,d^2=q
でad-bc>0からad>0でaとdは同符号です。
だから

(a,d)=(±√p,±√q)(複号同順)

(i)(ii)から
A=(±√p 0 0 ±√q)(複号同順)

とp=qの場合もまとめて書くことが出来ます。

まとめて書かなくても点数が引かれることはたぶん無いと思います。

東北大学の入試の数学の過去問の解説




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