受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

(京大文系)座標空間で点(3,4,0)を通りa→=(1,1,1)に平行な直線をl 点(2,-1,0)を通りベクトルb→=(1,-2,0)に平行な直線をmとする。

もう夏休みか、やっぱり夏になるのは早いな。

今日は、京大文系の2007年の問題です。

[問題]
080714_1.jpg

座標空間で点(3,4,0)を通りa→=(1,1,1)に平行な直線をl
点(2,-1,0)を通りベクトルb→=(1,-2,0)に平行な直線をmとする。
点Pは直線l上を点Qは直線m上をそれぞれ勝手に動くとき、線分PQの長さの最小値を求めよ。

[解答と解説]
なんかようわからんけど、とりあえずは図を描いてみましょう。
080714_2.jpg

とは言うものの、描いてみてもなんかそうピンと来ないような感じがします。

こう言う時は、もうあんま図形とか考えずに単純にPQの長さをパラメーターで表して計算した方が早いかもしれません。

でも思いつかんこともないと思いますので、まずは図形的な方から説明したいと思います。

その前に、こういう三次元の空間を扱う時はベクトルが非常に役に立ちます。
問題文にベクトルと書いてるから何を今更って感じですが。

と言うことで、直線のベクトル方程式を復習しましょう。
080714_3.jpg

ベクトル方程式と聞けば、うへ~って頭かかえてゴロゴロ転がりまくりたくなるかもしれませんが図形的に考えれば単に原点から直線が通るある点までのベクトルと直線の方向のベクトルを足したら直線上の点までのベクトルになると言う結構単純なもんです。

特に3次元のベクトルでは書くスペースをのこと考えて、こうやってなるべく縦表示に書きましょう。
縦に書くのは邪道でも何でもありません。

むしろ普通は縦に書きます。

ここで話しは戻って点と直線の距離は点から直線への垂線の長さでした。
と言うことは最小になるのは直線PQがlともmとも直角に交わった時ではと予想がたちます。
080714_4.jpg

でも証明はややこしいそうです。

まずはPを固定すればPからmへ垂線を下ろした点をQにとれば最小になります。
ところがQからlへ垂線を下ろした点をPにとり直した点で最小になりますが、そうするとまたPの位置がずれるからPからmへ垂線を引いてQをとり直さなくてはなりません。
と言うことはさらにQからlへ垂線を下ろした点をPにとり直した点で最小になりますが、そうするとまたPの位置がずれるからPからmへ垂線を引いてQをとり直さなくてはなりません。
であるからして言わんやむしろQからlへ垂線を下ろした点をPにとり直した点で最小になりますが、そうするとまたPの位置がずれるからPからmへ垂線を引いてQをとり直さなくてはなりません。
でなければさもないとけれどもしかしながらQからlへ垂線を下ろした点をPにとり直した点で最小になりますが…

もうええわ!!

でもPQが最小になるのは直線PQ⊥l、直線PQ⊥mの時なのは正しそうですよね。

こういう示しにくい時は逆の場合のことを考えてみます。

つまり直線PQがmとlの少なくともどちらか一方と垂直でない時のことを考えます。
直線PQ⊥lではなかったら、直線PQ⊥lとなるように点Pをとりなおした方が小さくなるので最小ではありません。
また直線PQ⊥mではない時は、直線PQ⊥mとなるように点Qをとりなおした方が小さくなるので最小ではりません。
よって直線PQがmとlの少なくともどちらか一方と垂直でない時PQは最小ではありません。
ところが最小値は存在するはずです。

だから『直線PQがmとlの少なくともどちらか一方と垂直でない』以外の時、
つまり『直線PQ⊥lかつ直線PQ⊥mの時』PQは最小になります。

ここまでこれば、後は単純にベクトルの計算をしていけば簡単に出ます。
最後にPQ→にs=t=-3/2を入れて大きさを計算してください。

答えは後からちゃんと書いてるから大丈夫、大丈夫。

図形的に解くのが計算簡単とは言うものの、思いつくのに時間がかかれば意味がなくなります。
実際、2直線の距離は2直線に垂直に交わる線分の長さって言うの思いつくんじゃなくて知ってるかどうかで出来るかどうかがだいたい分かれるのが現実だと思います。

しかも
直線PQがmとlの少なくともどちらか一方と垂直でないならPQは最小ではないから
直線PQがmとlに垂直な時に最小
とかこういう証明の仕方とかはいきなりやれと言われても難しいです。

と言うことで、もっと機械的に単純にPQを計算していきます。
080714_5.jpg

計算はややこしいですが、地道にしっかりやれば出来ます。
tとsの2次式になりますが、まずはsを定数と考えてtを変数と考えてtの2次関数として平方完成して最小値をsであらわします。
さらにsの二次関数になってるから、平方完成して求めます。

これはさすがに一回くらいはやったことあると思います。

もちろん、3(t+(s+6)/3)^2+14/3(s+3/2)^2+7/2≧7/2
で等号成立は
t+(s+6)/3=0かつs+3/2=0の時
と言う考え方もオッケーです。

ちなみにPQ^2はtとsの関数ですがPQ^2をuと置いたらu軸、t軸、x軸の三次元のグラフになります。

グラフを描くとたぶんこんな感じです。
080714_6.jpg

最小値を考える時は、sを固定してましたがこれは図形的に言うとs=s1の平面で切った断面のグラフです。
この断面の放物線はt=-(6+s1)/3で最小値をとります。
つまり最小値の候補は平面t=-(6+s)/3上にあらわれます。
だからt=-(6+s)/3を代入するのは、平面t=-(6+s)/3で切った断面のグラフです。
この断面の放物線で最小値がわかります。
080714_7.jpg

ちなみに最小値はt=-(6+s)/3上にありましたがtを定数と考えてsで平方完成すれば最小値はs=-(t+9)/5上にあることになります。
080714_8.jpg

だからこれを連立して解けばs=t=-3/2となります。

よく考えると、t=-(6+s)/3とs=-(t+9)/5は
PQ→⊥l⇔t=-(6+s)/3
PQ→⊥m⇔s=-(t+9)/5
でした。

面白い関係ですね。
笑いすぎてお腹痛くなりますね。


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