受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

積分と極限の問題…東京大学2011年度理系第三問の解説
勝手に単三電池抜かれたことないから、わからんのやろな。

まあ、ええわ。


東京大学2011年度理系第三問の解説

[問題]
toudai2011ri301.jpg

Lを正定数とする。座標平面のx軸上の正の部分にある点P(t,0)に対し,原点Oを中心とし点Pを通る円周上をPから出発して反時計回りに道のりLだけ進んだ点をQ(u(t),v(t))と表す。

(1)u(t),v(t)を求めよ。
(2)0<a<1の範囲を実数aに対し,積分
f(a)=∫(a,1)√({u'(t)}^2+{v'(t)}^2)dt
を求めよ
(3)極限lim(a→+0)f'(a)/log(a)wを求めよ。


[解答と解説]
toudai2011ri302.jpg

Qは半径tの円周上の点やから∠POQがわかればx座標とy座標がわかるとこやな。

当たり前かもしれんけど円弧の長さLは半径t×角度θだから
L=tθ
よってθ=L/tやな。

一周の長さは2πrやから、θの部分の円弧の長さは割合考えて
2πr×(θ/2π)=rθ
で円弧の長さは半径×角度って円周の長さの公式を拡張させる感じやな。

と言うことで

u(t)=tcosθ=tcos(L/t)
v(t)=tsinθ=tsin(L/t)

(2)
toudai2011ri303.jpg

やっぱり微分の時点で間違えたら、人が食べるソーセージを横から切り落としたくなりますよね。

変な意味じゃなくてな。

u'(t)=cos(L/t)+t(-sin(L/t))(-L/t^2)
=cop(L/t)+L/tsin(L/t)

v'(t)=sin(L/t)+tcos(L/t)(-L/t^2)
=sin(L/t)-L/tcos(L/t)

と言うことで

{u'(t)}^2+{v'(t)}^2

は簡単でcosとかsinは消えます。

{u'(t)}^2+{v'(t)}^2=1+L^2/t^2

だいたいこういうのは簡単になったり、√がはずせたりするもんやからな。

f(a)=∫(a,1)√(1+L^2/t^2)dt

=∫(a,1)(√(t^2+L^2))/tdt


問題はこの積分やな。

この積分がまあまあ大変やねんな。

東大って結構普通に計算がややこしいだけな問題を出してくることが多いってことを何となく感じてて下さい。


それでこの√(ax^2+bx+c)で構成された関数の積分やな。

これは解き方が知られていて、まずは

有理関数は(多項式)/(多項式)の形のことやねんけど、

この有理関数の形を作ることが出来たら、後は部分分数分解で計算できるはずやねん。

ここは鼻水垂らしながら、あほみたいな顔して何となく見てください。

toudai2011ri304.jpg

ax^2+bx+c=0の判別式をDとして場合分けして対処法を説明すると

D>0の時、解をα,βとすると
1,t=√((x-α)/(x-β))
こう置換したら出来ます。

もう一つの方法は
2,平方完成しといて
ax^2+bx+c=a(x+b/2a)^2+c-b^2/4a
a>0の時はx+b/2a=√((b^2/4a-c)/a)・1/cosθ
a<0の時はx+b/2a=√((b^2/4a-c)/a)・sinθ

って置換したらsinとcosの式になって
tan(θ/2)=tとすれば
sin(t/2)=2t/(t^2+1),cos(t/2)=(1-t^2)/(t^2+1)

としたら有理関数になるわけやな。


D=0の時は、これは書くほどでもないけど考える意味があるのはa>0の場合でその重解をαとすると
√(ax^2+bx+c)=√(a(x-α)^2)
=(√a)|x-α|
これは普通に大丈夫やな。

D<0の時は、これも考えて意味があるのはa>0の場合でこれあんまり知らんかもしれんけど
1,√(ax^2+bx+c)=t-(√a)x
っておくと出来るねん。

もう一つ三角関数の方もあって、こっちの方がやること多いと思うけど

2,ax^2+bx+c=a(x+b/2a)^2+c-b^2/4a
でx+b/2a=√((b^2/4a-c)/a)・tanθ

って置いたら出来るねん。


と言うことで、この問題では

f(a)=∫(a,1)(√(t^2+L^2))/tdt
でD<0型やから
t=Ltanθとおいてcosとsinで表して

tan(θ/2)=s,
sin(t/2)=2s/(s^2+1),cos(s/2)=(1-s^2)/(s^2+1)

とやったり
√(t^2+L^2)=s-tx

と置いたりして、ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ計算してると


toudai2011ri305.jpg

こんなことになります。

兄さん…もう頑張らなくてもいいんだよ

って弟のやすしが介抱してきて、乳首なめてきます。


これでは、正しい乳首の刺激の仕方とは言えません。


まあ出来るねんけど、だいぶんしんどいんちゃうかな。

さすがに時間ないやろうしな。


この方法なら絶対できる!

って言うのは、これはこれで正しいねんけど、やっぱ柔軟性って言うのが最強やねん。

やり方を決めずにその場にあわせるが最強やねん。

やすしは押し倒して兄さんの乳首なめることにこだわりすぎやねん。


じゃあどうしたらいいのかと言うと、

toudai2011ri306.jpg

とりあえずはさっき有理関数とか言うた

(多項式)/(多項式)

の形に持っていけば後は部分分数分解で積分できるはず

って言うのは何となく思っておいて、後は似た積分はどうしたか?ってことを考えて似た方法を真似て見るねん。」

例えば

∫x√(x^2+4)dx

これはまあまあ形が似てるけど,t=x^2+4と置いて解いたやんな。

dt=2xdx

で∫1/2√tdt

これで積分できますよね。


それとか

∫1/√(x^2+t)dxやったら
x=2tanθとおいたら
dx=2/cosθ^2dθ

∫1/cosθdθ
になるからできましたよね。


これはcosθを分母分子にかけて
(sinの式)×cos=(sinの式)×(sinθ)'
の形にしたら普通にsinをただのxみたいに積分できたわけやな。

部分分数分解やな。


こういう似た問題を参考にして、(多項式)/(多項式)の形が作れたらええなくらいでやるねん。


ここでは√(t^2+L^2)=sとおく方法と、t=Ltanθを紹介しますわ。

t=Ltanθはさっきしんどい言うたけど、それでもまあまあ出来てtanθ/2=sとかやると死ぬかもしれんけどそんなんしなくても(cosの式)×(cos)'積分できるねん。

まあだから方法そのまんま真似てるわけやな。


方法1

toudai2011ri307.jpg

√(t^2+L^2)=sとおく
t=√(s^2-L^2)
t|a|…|1|
s|√(a^2+L^2)|…|√(1+L^2)|
dt=s/√(s^2-L^2)ds

だから
f(a)=∫(√(1+L^2),√(a^2+L^2))s/√(s^2-L^2)・s/√(s^2-L^2)ds
=∫(√(1+L^2),√(a^2+L^2))s^2/(s^2-L^2)ds

これで(多項式)/(多項式)の形やから、後は

1,割り算で(分母の次数)>(分子の次数)

2,部分分数分解

です。

さっき割り算言わんかったやん…思うかもしれん。


ちゃうねん、ちゃうねん。

それも含めて部分分数分解言いたかってん。


ええからはよ話進めろ!


だからな

s^2/(s^2-L^2)=1+L^2/(s^2-L^2)

って次数を0次まで落として後は部分分数分解やな。

1+L^2/(s^2-L^2)=1+L/2(1/(s-L)-1/(s+L))

これで積分できますね。

toudai2011ri308.jpg

[s+L/2log(s-L)/(s+L)](√(1+L^2),√(a^2+L^2))

=√(1+L^2)-√(a^2+L^2)+L/2(log(√(1+L^2)-L)/(√(1+L^2)-L)-log(√(a^2+L^2)-L)/(√(a^2+L^2)+L))

まあ東大ってこんなもんやからな。

結構普通に頑張っても、やすしに乳首なめられるねん。


方法2
toudai2011ri309.jpg

t=Ltanθと置換

dt=L1/cosθ^2dθ
a=Ltanθ_aとするとcosθ_a=1/√(1+tan^2θ_a)
=L/√(L^2+a^2)

1=Ltanθ_1とするとcosθ_1=1/√(1+tan^2θ_1)
=L/√(L^2+1)

これなんでcosを出したかと言うと、積分したらcosやったからやねん。

だから実際には積分計算してみてから、cosを計算しとけばいいってことがわかる感じやな。

f(a)=∫(θ_a,θ_1)L/cosθ^2sinθdθ


これでsinθ^2を作ればcosにすることが出来るから分母分子にsinθをかければs

(cosの式)×(sinθ)=-(cosの式)×(cosθ)'

でcosθで積分出来るんちゃうかなって実験してみるわけですね。

toudai2011ri310.jpg

∫(θ_a,θ_1)-L(cosθ)'/cosθ^2(1-cosθ^2)dθ

これで部分分数分解やな。

1/cosθ^2(1-cosθ^2)=1/cosθ^2+1/2(1/(1-cosθ)+1/(1+cosθ))

これで

f(a)=-L[-1/cosθ+1/2log(1+cosθ)/(1-cosθ)](θ_a,θ_1)
=√(1+L^2)-√(a^2+L^2)+L/2(log(√(1+L^2)-L)/(√(1+L^2)-L)-log(√(a^2+L^2)-L)/(√(a^2+L^2)+L))


(3)
toudai2011ri311.jpg

積分がちゃんと計算できたら簡単です。

まず分子がa→0で有限な値ばっかで、分母→-∞やから、どんどん0になって消えます。

関係してくる分子の項のところは

-L/2・log(√(a^2+L^2)-L)/(√(a^2+L^2)+L))

やけど、ここももうちょっと分解して

-L/2・{log(√(a^2+L^2)-L)-log(√(a^2+L^2)+L)}

log(√(a^2+L^2)+L)はa→0でlog(2L)になるだけやから0になりますね。

だから

-L/2・log(√(a^2+L^2)-L)/log(a)

を計算したらええねん。


まあいつものように有理化するんやろな。

-L/2・log(((a^2+L^2)-L^2)/(√(a^2+L^2)+L))/log(a)
=-L/2・(2log(a)-log(√(a^2+L^2)+L))/log(a)
→-L(a→+0)

と言うように2log(a)のとこだけ残る感じやな。



これは、積分を計算しなくてもロピタルの定理を使えば簡単に極限はわかります。

f'(a)=-√(a^2+L^2)/a
やからな。

もう時間なかったり、どうしても出来なかったら書くだけマシやとは思います。



ただ教科書で証明されてないものを使ったら減点されるかどうかわからんし、時間に余裕があれば普通に解くのが一番安全です。


と言うことで、ちゃんと使うとどういう解答になるか書いてみました。

toudai2011ri312.jpg

g(a)=log(a)とおくと
f,gはa>0で微分可能で
f(a)=∫(a,1)√(t^2+L^2)/tdt≧∫(a,1)L/tdt
=L[log(t)](a,1)
=-Llog(a)→∞(a→+0)

より
lim(a→+0)f(a)=∞
lim(a→+0)g(a)=-∞

また
lim(a→+0)f'(a)/g'(a)=lim(a→+0)(-√(a^2+L^2)/(1/a))
=lim(a→+0)(-√(a^2+L^2)=-L

よって

lim(a→+0)f(a)/g(a)=lim(a→+0)f'(a)/g'(a)=-L


と言うように、大学の知識を使うとなれば定理を正確に覚えていて、

使える条件を満たしてるか証明してから使わないとあかんねんな。


まあそれは理学部数学科の採点かもしれんけど。

ただそれでも

f(a)→∞(a→+0)

は証明しないと、これはどういう立場の教官が見ても確実に不備やと思うわ。



f(a)=∫(a,1)(√(t^2+L^2))/tdt

これだけでは∞になるかどうか、わからんからな。


これがもし言えないなら、ロピタルの定理使っても違う値を出すことになるねん。


こんなにロピタルの定理の注意点としてのいい例な問題は中々ないかもしれん。


東京大学の入試の数学の過去問の解説




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