受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

東京大学2012年度理系第4問、連続n整数の問題の解説
さて、ここらへんで話をどてらしていこか。


東京大学2010年度理系第4問の解説

[問題]
toudai2012ri41.jpg

nを2以上の整数とする。自然数(1以上の整数)のn乗になる数をn乗数と呼ぶことにする。以下の問いに答えよ。
(1)連続する2個の自然数の積はn乗数でないことを示せ。
(2)連続するn個の自然数の積はn乗数でないことを示せ。

[解答と解説]
(1)
toudai2012ri42.jpg
これは連続する2つの自然数と言うか、連続2整数とこれば

○どちらかが2の倍数

○互いに素

って言うところが有名な性質です。

互いに素は中学受験の勉強すれば小学生でも知ってるかもしれません。

知らなければ、これで覚えたらいいだけです。


この問題では2の倍数は使いどころないし、何乗みたいな話は互いに素を使うことが多いと言うことからも

互いに素と言う性質を使います、


と言うことで互いに素なことを一応証明します。

平方の問題を

きっとこれを使うはずです。

(参考→a+b=1の時、a,bは互いに素)

この証明の論法は有名なのでそのまんま覚えてください

背理法により証明します。

mとm+1の最大公約数をd(≧2)と仮定すると
m=dm',m+1=dm''
とおけて
(m+1)-m=d(m'-m'')

1=d(m'-m'')

よってd=1となり矛盾です。

整数×整数=1ならばこの整数は1か-1しかないってことは整数問題でよく使います。


これでmとm+1は互いに素と言えました。


toudai2012ri43.jpg

互いに素と言えると、m(m+1)がn乗数ならば、
m=p^n
m+1=q^2
(p,qは互いに素な自然数)

とおけます。

互いに素なので、片方がn乗の形崩れてたら、もう片方は影響与えられなくてカバーできないわけやな。

それでこう置くとどうすればいいのかと言うと、n乗の数列って言うのは当然荒いねん。

例えば3乗やったら

1,8,27,16,25,…

とかやからな。

7大きくなって、19大きくなって…と言うように1ずつ大きくなるわけがないやろ。

だから連続するわけがないねん。


と言うことでp>q≧1やから差を考えて

q^n-p^n

を計算するねん。

そこでこの手の式が出ると、整数問題でよく使う式変形があります。

q^n-p^n=(q-p)(q^(n-1)+pq^(n-2)+…+p^(n-1))

これやがな。


ここでq-p≧1,pもqも1以上より

q^n-p^n=(q-p)(q^(n-1)+pq^(n-2)+…+p^(n-1))
≧1(1+1+…+1)=n≧2

で差が1なことに矛盾します、


(2)
toudai2012ri44.jpg

連続n整数やからこれはn!の倍数とかnを含むとかが有名やな。

そしたら
a_1,a_2,…,a_k,…,a_n
って連続n整数があればnの倍数となるa_kがあって他はnの倍数でないはず。

じゃあ
a_k=An^2
やろ。

隣同士は互いに素やから
a_(k+1)=A'(n+1)^n
かあ。

と言うことは更に隣は
a_(k+2)=A''(n+2)^n

いや、でもa_kとa_(k+2)は互いに素じゃないから…どうやるんや…

う、うへ~!!


ってやってると



toudai2012ri45.jpg

ヴィーナスが近づいてくることになります。

こんなん恐いですよね。



こういう感じでいけるかもしれんけど、でもさっきは連続2整数で2の倍数とか使わなかったし、アプローチの仕方が違うわけですね。



toudai2012ri46.jpg

そしたら、どうすれば自然にたどり着けるかと言うと、やっぱりよくある処理は

n=3とかで具体的にやってみる

です。


例えば

4・5・6

ならこの値は120やけど
5^3=125
で120越えてまうし、一つ小さくして
4^3=64
で小さくなりすぎです。


5・6・7=210
も6^3=216でこえるし、一つ小さくしても5^3=125で小さくなりすぎです。

と言うことは、3乗の数列はさっきと同じで荒すぎて
4・5・6
5・6・7
とか入らないわけですね。

しかも付近だけを考えれば良さそうやな。

もっとn=7とかなら

13・14・15・16・17・18・19


13^7より大きくて19^nより小さいから7乗になるには

14^7,15^7,16^7,17^7,18^7

しか候補がなくて、

例えば
13・14・15・16・17・18・19
が16^7だとすれば、16^7は17で割り切れるはずないけど、17の倍数やったから矛盾します。


これはやれそうな気がします。

toudai2012ri47.jpg

背理法で示します。

連続するn個の自然数
m,m+1,m+2,…,m+n-1
(mは自然数)

において

A=m(m+1)(m+2)…(m+n-1)
を考えます。

Aをn乗数と仮定すると、するとさっきと同じように

m^n<A<(m+n-1)^n

なので

A=(m+k)^n (k=1,2,…,n-2)

しかないことになります、


これもm+kとm+k+1は連続2整数より互いに素なのでA=(m+k)^nはm+k+1を約数に持たないけど

A=m(m+1)(m+2)…(m+k+1)…(m+n-1)

よりAはm+k+1を約数にもって矛盾します。


これで示せました。


東京大学の入試の数学の過去問の解説

整数問題の解法の解説と問題演習




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