受験数学わんこらスクール
京大理学部で数学をやったわんこらが中学生や高校生、受験生に数学の公式や問題を解説します。

東京大学2016年度理系第1問、不等式の問題の解説
東京大学2016年度理系第一問を解説します。

ちょっと久しぶりやな。
東京に来てから更新初かもしれん。

あれからオレたちは、ずいぶん遠くまで来てしまったような気がする。

東京に来て、メイドカフェにも行くようにもなった。

こうやってオレたちは何か大切なものを失って…

ええから、はよ解説しろや!



[問題]
20160605162617e3c.jpg

eを自然対数の底、すなわちe=lim(t→∞)(1+1/t)^tとする。すべての正の実数xに対し、次の不等式が成り立つことを示せ。
(1+1/x)^x<e<(1+1/x)^(x+1/2)



[解答と解説]
まず何をしたらよいのかやな。

不等式の証明としては、一番最初の選択肢としては微分とかして解析的に解くやな。

代数的に解くと難しいものも、ごり押しで解けてしまったり、むしろ簡単になることもあるからな。
しばいて何とかなるんやったら、しばいとけばええやろみたいな。


ただ、底と指数の両方に変数があるからこういうときは似たような関数の微分
x^xの微分はどうしたかと言うと

対数微分しました。

logy=xlogx
これで両辺xで微分して
y'/y=logx+1
って出来るやろ。

そういう思い出あるやん。


オレたちはそういう大切なものを失ってきたわけや。


まあf(x)^g(x)でもe^g(x)log(f(x))ごり押しで微分できるけど、それやったら対数とったらええやろって話になるな。


と言うことで正なことをことわってから対数をとって微分やな。

20160605162619901.jpg

まあ対数微分しなくても、対数とったら不等式を証明してもええやろな。

log(1+1/1x)で微分するよりも、log(x+1)-logxにしてから微分の方が少しだけ楽かもしれん。

f(x)=xlog(1+1/x)
=x(log(x+1)-logx)
一回微分すると

f'(x)=log(x+1)-logx-1/(x+1)

よくわからんから、これもう一回微分したらlogが消えるから何とかなりそうやな。

f''(x)=1/(x+1)-1/x+1/(x+1)^2
=-1/(x(x+1)^2)<0

でf'(x)単調減少


2回微分しなくてもグラフで考えても出来るたみたいやけどな。


201606051626207c2.jpg

単調減少でx→0やx→∞を考えてみるとええやろな。
x→∞でf'(x)→0やから
f'(x)>0
でf(x)は単調増加ですね。

それでグラフ描くみたいに
x→∞でf(x)→loge=1
やからf(x)<1やな。


そしたら調子乗って同じように右側もやろか。

20160605162622189.jpg

g(x)=(x+1/2)log(1+1/x)

g'(x)=log(x+1)-logx-(x+1/2)/(x(x+1))
同じように微分して


20160605162624c2b.jpg
ぶるえ~!!!

ってその場で血吐いて後ろに倒れないでくださいね。

邪魔やからな。


これくらいやったら全然計算するから、計算してください、

特に関東の大学は計算がややこしくなりやすいねん。


まあこれもグラフを考えても出来るみたいやけどな。


g''(x)=1/(2x^2(x+1)^2)>0

これでg'(x)単調増加

2016060516274543e.jpg

x→∞でg'(x)→0
g'(x)<0

これでg(x)は単調減少
x→∞でg(x)→loge=1
で完成


第一問やしばっちり完答したいとこやな。



(1+1/x)^xは微分して単調増加って流れになってるけど、これは単調増加って有名やから覚えててもええかもな。

と言うことで
a_n=(1+1/n)^nがeに収束することの証明を紹介しとこか。
eに収束すると言うか、収束するって言う証明やな。

収束するからそれをeにしたって話やからな。

単調増加かつ上に有界って言えば収束すると言えるねん。

上に有界って言うのは、ある実数Aがあって
全てのnに対してa_n≦A
と出来るってことな。



201606051627469f2.jpg
単調増加は二項定理で展開する方法があるねん。

一つ項においてn(n-1)(n-2)…(n-k+1)/k!・(1/n)^k
はk個の1/nをn(n-1)(n-2)…(n-k+1)に分配して
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)
とやるねん。

20160605162747d99.jpg

そしたらa_(n+1)も二項定理で展開したら1項目,2項目は1で共通
3項目からn+1項目までは同じように
1/k!・(1-1/(n+1))(1-2/(n+1))…(1-(k-1)/(n+1))
これはa_nの3項目からn+1項目
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)
よりnのとこがn+1になっていて大きいわけやな。

しかもa_(n+1)は更にn+2項目があって1/(n+1)^(n+1)>0やからa_(n+1)はより大きくなって

a_n<a_(n+1)
と言えるねん。

さっきの問題のように微分したら簡単と見せかけて
指数関数の微分は(1+x)^(1/x)→eと言う結果を使ってるから
微分して単調増加と言ってeに収束しますって言うと
eに収束するから微分できてeに収束しましたと言う循環論法やから気をつけてな。


20160605162749100.jpg

上に有界なことはa_nの3項目からn+1項目の一つの項が
1/k!・(1-1/n)(1-2/n)…(1-(k-1)/n)<1/k!

だから
1+1+1/2!+1/3!+…+1/n!
を上から抑えるには、計算しやすくてこれより数列の和を考えてあげたらええやろな。

だいたい2の方が小さいから
k!=1・2・3・…・k>1・2・2・…・2=2^(k-1)

これで等比数列の和で簡単に計算しやすいわ。

1+1+1/2!+1/3!+…+1/n!
<1+1+1/2+1/2^2+…+1/2^(n-1)
=1+(1-(1/2)^n)/(1-1/2)
=3-(1/n)^(n-1)
<3

で抑えられましたね。


これで収束することを証明できたな。

大学でよくやらされるねんけどな、ただこのネタを元に問題が出てることもあるから、こういうのもあるなってぐらいの程度で知っといてもええかもな。


東京大学の入試の数学の過去問の解説

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